お庭づくりの豆知識や、日々のこと
紅葉する多肉植物10選―キレイに紅葉させる6つのポイント―
こんにちは。
GOOD2 GARDENです。
気温が少しづつ落ち着いてだんだんと秋めいてきました。
今年の夏はお庭に出て植物の水やりやガーデニングも暑くて大変な作業でしたが、今はお庭でも過ごしやすくなりガーデニングを楽しむのに最適な季節になりましたね。
涼しくなる秋は多肉植物にとっても快適な時期。夏バテ気味から元気を取り戻して旺盛に生育しはじめるのがこの時期です。
そんな多肉植物ですが、気候や環境の条件が整えば、紅葉するのをご存じですか?
実は多肉植物にはキレイに紅葉する品種が様々あります。
今回は、紅葉する多肉植物の人気種と、なぜ紅葉するのかのメカニズムから、キレイに紅葉させるポイントをご紹介します。
秋の多肉ガーデニングの参考になれば幸いです。
それではいってみましょう♪
多肉植物の紅葉する条件とメカニズム
多肉植物は20℃を目安として徐々に気温が下がった秋ごろ、1日中の気温差が10℃以上になってくると紅葉し始めます。多肉植物の葉にはクロロフィルという緑色の色素がありますが、これが寒くなると分解されて赤~紫色の色素をもつアントシアニンに変化します。中には黄色のカロテノイドに変化するものもあります。
なぜ変化するのかというと、冬が近づくにつれて、1日の日照時間の減少とともに光合成量が減少してしまいます。多肉が必要とする光量や養分の量を抑制するための機能として、アントシア二ンの赤い色素に変化し紅葉します。アントシアニンには、遮光効果と活性酸素の量を減少させる効果があるためです。自分を守る防御反応のような仕組みといえますね。
落葉樹は紅葉のあと落葉しますが、多肉植物の紅葉は葉を落としません。春にはだんだんと緑色に戻っていきます。
キレイに紅葉させる6つのポイント
- しっかり寒さにあてる
多肉植物は寒さに当てることによって紅葉していきます。5℃前後の寒さが1ヶ月ほど続くと、はっきりと紅葉がみられます。
ですが中には寒さに弱い品種もあるので、ある程度の寒さにあてたら室内で管理するものもあるので注意しましょう。もしも真冬に紅葉が足りなくて屋外に出す場合は、不織布などで防寒対策をしつつ、氷点下にならない程度の寒さに当てるようにします。
- しっかり日にあてる
多肉植物が紅葉するには十分な日に当てることが大切。日光不足だと、生育不良の「徒長」になるばかりでなく紅葉したときの発色が悪くなってしまいます。 - 1日の寒暖差をつける
紅葉を促すポイントとして朝晩の寒暖差をつけることもあげられます。気温差が10℃以上を超えるとその分多肉植物に負荷が加わり紅葉を促進させるからです。
ただし、それまで室内で管理していた多肉を急に外に出してしまうなどの急激な変化は多肉にとって逆効果です。寒暖差をつける前に寒さに慣れさせることが大切。秋から徐々に寒さに慣らしていきましょう。 - 乾燥気味に管理する
寒さや気温に加え、乾燥した環境にすることも紅葉させる条件の一つ。水やりを控え十分に日光にあてて管理しましょう。葉にシワがよるなどの、水切れのサインにだけ気を付けてこの時期は水やりの頻度を控えます。 - 肥料は控える
紅葉するにはある程度のストレスが必要です。肥料を控えることも大切なポイント。紅葉する9月から11月の間に肥料を与えてしまうと栄養を吸収してしまい、紅葉しない状態になる場合があります。 - 注意点
エケベリア:エケベリア属の紅葉条件は5℃~10℃くらいの温度が1ヶ月くらい続くこと。耐寒温度が0℃~5℃くらいまでなので、5℃を下回る場合は室内で管理しましょう。雪や霜にあてないようにします。
カランコエ:カランコエ属、クラッスラ属は寒さに弱い品種が多くあります。氷点下になる前に室内で管理しましょう。
用土:市販の多肉専用土にははじめから肥料が含まれていることが多くあります。紅葉を促すにはやせ地であることが条件になってくるので、もし市販で肥料分を少なくしたい場合には、赤玉土3:鹿沼土3:腐葉土4の割合で混ぜた配合土を加えるのがおすすめです。
多肉植物をキレイに紅葉させるには日光と寒さと水が大事な要素になるということですね♪
お家の多肉植物が紅葉の時期になってもうまく紅葉しない場合は、上記を参考に環境や条件を変えてみましょう。例えばそれまで室内で育てていたものは秋の今から外に出すだけで紅葉に違いが現れますよ。
次に紅葉する人気の多肉植物をカテゴリー別にご紹介します♪
セダム
手軽に楽しめることで人気のセダム属。セダムも秋になると紅葉します。育てやすくて葉色の変化も楽しめる魅力的な多肉植物です。
【マンネングサ】
日本に自生するセダムは20種類ほどあるといわれています。和名でマンネングサと呼ばれます。寒さにあたると紅葉しますが品種によって赤く色づくものや黄色に色づくものがあります。
【虹の玉】
ぷっくり丸みのある光沢の葉っぱをたくさん付けた姿がかわいらしい多肉植物。夏までは緑色ですが秋になると赤く紅葉することで人気の多肉植物です。
クラッスラ
クラッスラ属はたくさんの品種があることで知られています。その中でも紅葉で人気の品種をご紹介。
【ヒマツリ】
秋に紅葉して赤く色づいた葉の美しさから名づけられたヒマツリ(火祭り)。名前のとおり紅葉すると葉が真っ赤に紅葉し、秋のお庭を彩ります。強健で育てやすく人気で広く出回っています。似た仲間でアカオニジョウ(赤鬼城)、モミジマツリ、リンゴヒマツリなどの近類種があり、紅葉した姿が楽しめます。
【紅稚児】
紅稚児は丈夫で育てやすく、細かい葉に花がたくさんつき、長期間楽しめます。そして名前のとおり、寒くなると葉が赤く紅葉します。赤い葉に白い花の色合いが可愛らしくこちらも人気の多肉植物です。
エケベリア
エケベリアの多くは地側すぐに葉をロゼット(バラの花)状に開く多肉植物です。中央アメリカやメキシコが原産で、春と秋に生育期を迎えます。
【七福神】
七福神は葉が密に重なったバラのような容姿をもつエケベリアです。葉はやや薄く、上手く育てれば直径15cmほどの大型に成長することも可能。寒くなると葉の縁が赤色に紅葉します。その姿も大変美しい多肉植物です。
【桃太郎】
桃太郎はややとがった葉が肉厚で、ロゼット状に成長します。こちらも紅葉すると葉先が赤色に染まります。グリーンと赤色のコントラストが美しく楽しめます。まさに桃のような印象をもちます。初心者の方も育てやすい種類です。
アエオニウム
アエオニウムは夏が苦手な秋冬型の多肉植物。秋これからの時期に生長期を迎えます。
【黒法師】
アエオニウムの代表格ともいえる黒法師。黒く見えるのは緑色のクロロフィルと赤色のアントシアニンが混在することによります。キレイな黒に発色させるためには年間を通じて日光にあてることが大切です。日照不足だと緑色に戻ってしまいます。
【夕映え】
名まえも美しい夕映えは、下葉を落としながら上へ上へと生長して茎立った姿になり、花束のような姿に成長する秋冬型の多肉植物。葉色も春はクリーム色の斑が入った緑色ですが、紅葉すると葉の縁からピンク色に変化します。その姿が夕映えの名にふさわしく大変美しい多肉植物です。
センペルビウム
ヨーロッパの山岳地帯を原産とするセンペルビウムは、見た目はエケベリアのようにロゼット(バラの花)型ですが、エケベリアと違い、葉が薄く硬く、多肉質でないのが特徴です。
山岳地帯の過酷な環境下に自生しているため、耐寒性が高く、日本の真冬でも屋外で越冬できるほどです。
春から秋が生育期ですが、寒さにあたると葉先が赤茶色に紅葉します。
【ブロンコ】
名前の通りに紅葉を迎えると美しいブロンズ色に染まります。春が近づくにつれて少しずつ緑に変わっていき、夏には本来の濃い緑色にもどります。
【巻絹】
巻絹は無数の小さい葉がロゼット(バラの花)状に展開し、葉の中心から表面に蜘蛛の糸のような白く細い糸を出現させます。紅葉の時期になると葉先いから赤茶色に変化します。
まとめ
いかがでしょうか。育てやすく紅葉が楽しめる人気の多肉植物をご紹介しました。紅葉する多肉植物は一年を通して変化が楽しめるのが魅力。四季折々の表情があるのでガーデニングしながら楽しませてくれますよ。
今回ご紹介したキレイに紅葉させるポイントをご参考に、ぜひ美しい紅葉多肉を楽しんでみてはいかがでしょうか。
それでは素敵なグリーンライフを♪