お庭づくりの豆知識や、日々のこと
アンスリウムの育て方
ハートの形をしたツヤのある花びらと濃緑の葉が魅力
アンスリウム
鮮やかでつややかな花葉が魅力的なアンスリウムはその見た目から鉢植えや切り花としても人気の高い観葉植物です。乾燥に強く丈夫なため、育てやすいことから鉢植えギフトとしても重宝されます。
植物名:アンスリウム
学名:Anthurium
和名:オオベニウチワ
科目:サトイモ科
属名:ベニウチワ属
原産地:熱帯アメリカ、西インド諸島
花言葉:煩悩、恋にもだえる心
特徴
アンスリウム属は種類が多く、熱帯アメリカから西インド諸島に約600種が分布しています。一見花に見える、色美しい部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる部分で、実際の花は棒状の部分(肉穂花序)に多数ついていて、小さく目立ちません。
花苞が長期間楽しめるので観賞する鉢花として流通している一方、葉姿を観葉植物として楽しむ種類もあります。
環境
アンスリウムは直射日光に当たると葉焼けの原因になるので避けましょう。ですが暗すぎると花苞がつかなくなるので注意します。
春から秋の成長期は屋外の風通しの良い明るい日陰、または屋内の明るい場所が適しています。
冬は室内の明るい場所で育てます。
耐寒性は弱く、冬でも10℃以上をキープして管理しましょう。屋外管理しているものは11月頃には室内に取り込み、日中はできるだけ(レースのカーテン越し程度の)日射しに当てます。 冬でも17℃以上の気温があれば、開花します。
水やり
アンスリウムは用土の過湿は苦手ですが、基本的に多湿を好みます。多湿を好むということは、土中ではなく空気中の湿度と考えます。春から秋の成長期には鉢土が乾いてから水を与えるのが基本ですが、特に乾燥するときは夕方に葉水を与えるといいですよ。
冬場10℃前後で管理する場合成長が停滞しますのでは乾かし気味に管理します。冬でも17℃以上で管理し花苞がつくようであれば春から秋と同様に管理しましょう。葉水は通年で行います。
肥料
肥料は気温が暖かくなった5月中旬から与えると効果的です。月に1回程度、様子を見ながら液体肥料を与えましょう。生長がよくなり葉の色つやも見違えるようになってきたら効果ありです。多肥にしたり液体濃度の濃いものを施すと根腐れの原因になりますので控えめにするのがベストです。5月から9月まで施すことができます。それ以降は翌年の成長期まで必要ありません。
土
水はけと水もちの良いものが適しています。着生植物なのでピートモス5:パーライト4:赤玉土1もしくは水ゴケでも可能です。もし水ゴケの場合は水のやりすぎに注意します。
管理
アンスリウムは、2-3年に1回を目安に株分けを兼ねた植え替えをしましょう。最適期は5月から8月。古い土をていねいに取り除いたあと、親株のまわりに子株があれば分けてそれぞれ新しい土で植えつけましょう。
通常の管理としては、花苞が色あせてきたら根元から早めに花茎を切り取りましょう。そうすることによって古い花苞に余計な栄養がいくことなく、次の花苞をつけるようになります。
茎が立ち上がってフォルムが乱れてきた場合は、仕立て直しをしましょう。地上部に出ている根をできるだけ多くつけて切り戻し、切った部分はさし木にします。根があることですぐ活着します。元の株はその後も子株が生長してまた楽しむことができます。