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リュウビンタイの育て方
羽のようなしなやかな葉をもち、岩のような根元から葉を伸ばす様子が原始的
リュウビンタイ
ゴツゴツとした岩のような根からスッと伸びる羽状の葉が美しいことから、リュウビンタイは近年、人気上昇中のシダ植物の仲間です。
和の雰囲気を持ちながら飾り方によっては様々な表情を見せてくれるので、インテリアグリーンとして人気があります。
植物名:リュウビンタイ
学名:Angiopteris lygodiiffolia
英名:Elephant fern
科目:リュウビンタイ科
属名:リュウビンタイ属
原産地:台湾・日本南部
花言葉:誠実、魅惑、愛嬌
特徴
リュウビンタイは、日本の本州南部(伊豆・紀伊半島)にも自生する大形のシダ植物です。ゼンマイのような新芽をだし、すらりと伸びてくる羽根のような葉姿が美しいとともに根本の岩のような根茎(こんけい)を併せ持ち、野性味あふれる姿が近年人気のシダ植物です。
根茎(こんけい)とは、茎ごと覆うようにできている岩のような塊で、大切な茎を外敵や寒さから守り、地中へと発達していくように進化したものだと言われています。
耐陰性があるので、初めての方でも育てやすいといえます。葉が大きく広がるので、置く場所にはあらかじめスペースを取っておく必要があります。
環境
シダ植物で薄暗い森に自生しているため、直射日光が苦手です。直射日光の当たらない明るい場所で育ててください。
また高温多湿を好むので、日頃から葉水によって湿度を保ちながら、冬は室内で管理するとよいでしょう。
エアコンの風が当たるような場所には置かないようにします。
耐陰性はありますが、ほとんど日光の光が入らないような暗すぎる場所では徒長や根腐れの原因になり、うまく生育できません。
また、湿った環境を好みますが、風通しが悪いと根腐れしたりカビが発生したりするので注意が必要です。
水やり
シダ植物のリュウビンタイは湿った環境を好む観葉植物です。春から秋の成長期には、土の表面が乾ききる前にたっぷりと水を与えるようにして管理しましょう。特に夏は水切れにならないよう、毎日与えるようにします。冬場は生長が鈍化しますので控えめに与えます。水やりのコツとして、常に湿った環境を維持するために、水は根茎にかかるように与えましょう。エアコン等の乾燥にも気を付けて日頃から葉水をしてあげましょう。
また、リュウビンタイは水が大好きですが、鉢底に水を溜めておくことは根を腐らせる原因になりますので必ず捨てるようにします。
真夏の乾燥時期などには、ときどきお風呂場などで、株全体にシャワーをしてもよいでしょう。
水切れを起こすと葉がぐったりと垂れさがります。そうなる前にこまめに水やりをしてあげましょう。
肥料
リュウビンタイは肥料がなくても十分育ちますが、葉をを茂らせたい場合は土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥をしてもよいでしょう。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、控えめにします。
目安として生長期の5月から10月の間、2カ月に1回程度、緩効性化成肥料を置き肥するか、2週間に1回のペースで薄めた液体肥料を与えます。
土
水はけと水持ちの良い土が適しています。市販の観葉植物用の土でも問題ありません。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒7:腐葉土3の割合がおすすめです。バーミキュライトや水苔を混ぜても良いでしょう。
管理
高温多湿でよく育つ性質なので、葉水などで水を与え、塊茎を乾かないように水分補給して管理しましょう。
リュウビンタイの剪定時期は5~10月。傷んだ葉や枯れた葉があればカットしますが基本的に剪定の必要はありません。
横方向へ広がるように葉を伸ばしますのである程度のスペースを取っておきましょう。
また、増やすには「鱗片挿し」という方法があります。ある程度大きく育ったリュウビンタイの根茎は1つづつウロコのように取れます。取れたウロコを鱗片と呼びます。暖かい時期に鱗片を採取し、1晩水に浸した後に濡れた水苔に包み、そのまま容器に植え付けます。鉢を風通しのよい日陰で管理していると1~2カ月で発根しますので、水苔ごと土へ植え替えます。