お庭づくりの豆知識や、日々のこと
シマトネリコの育て方
常緑で庭木の定番、シンボルツリーにも
シマトネリコ
シマトネリコは常緑でシンボルツリーとして人気がある庭木です。とても丈夫で育てやすい庭木ですが、生長が早く、そのまま放置すると、植え付け数年で2階の高さくらいまでに生長します。植え付け時から定期的な剪定が必要になります。
植物名:シマトネリコ
学名:Fraxinus griffithii
英名:Griffith’s ash
科目:モクセイ科
属名:トネリコ属
原産地:台湾、中国、インド、フィリピン、沖縄
花言葉:偉大、服従、思慮分別、高潔
初夏に白い花を咲かせます
特徴
亜熱帯から熱帯地域にかけて自生している半常緑の高木。密に茂る小ぶりで光沢のある葉が、繊細で涼しげな印象を与えます。原産地は沖縄などの温暖な地域ですが、比較的寒さに強いため、関東より西の地域なら、庭木や街路樹としても楽しめます。生長が早く大木になりますが、剪定である程度大きさをコントロールできるので観葉植物としても親しまれている樹木です。
その樹形の様子から「庭で育てる観葉植物」とも称されています。5月~6月にかけて写真のような白い花を円錐状に咲かせます。また、秋には豆のような実(翼果)を樹冠いっぱいに付けます。
環境
シマトネリコは最低気温が-3℃以上の地域ならば庭植えにすることができます。耐陰性があり、明るい日陰でも育つため、観葉植物として育てることも可能です。
庭木として植栽する場合は、日当たりの良い場所から半日陰まで植栽できます。
シマトネリコはとても生長力が強いため、根が近くのコンクリートを持ち上げてしまったり、配管等を破損させる原因にもなりますので水道管などのライフラインが近くにあるような場所には植え付けないように注意が必要です。
水やり
乾燥が苦手な樹木です。
植え付けて2年未満の株は、鉢植え・地植えともに表土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
庭植えで植えつけて2年以上たつ株は、特に水やりの必要はありません。
鉢植えのシマトネリコは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
肥料がなくても育ちますが、大きく元気な株に育てたい場合は、
庭植えのシマトネリコは、植え付け時にたい肥をすきこんでから植え付けます。その後は冬に寒肥として緩効性の肥料を施す程度で十分です。
鉢植えのシマトネリコは、早春に株元に緩効性の肥料を与えます。
土
シマトネリコには、水はけと水もちのよい肥沃な用土が向いています。
鉢植えの場合、市販の観葉植物用土が便利です。ミニ観葉など小さな株なら、ハイドロカルチャーを利用することもできます。
剪定
シマトネリコは生育旺盛で、庭植えにするとすぐに2階や屋根に届くくらいの高さになってしまいますので適宜の剪定が不可欠です。剪定の適期は1月~2月の真冬を除く春~秋まで可能です。花を楽しみたい場合には、開花後に剪定をするのがおすすめ。
葉の量が多く密になると風通しが悪くなって、病害虫にやられやすくなります。枝の伸びがよいので、必要に応じて随時切り戻します。剪定する位置は枝が分枝している場所で、長い枝を間引くか、若い芽のある場所で芽を残すように切り戻します。
枝先に花が咲くので、開花期前の剪定は必要最小限にとどめておきます。
数年で10mを超える高さまで成長する旺盛な樹木です