お庭づくりの豆知識や、日々のこと
フェイジョアの育て方
庭植えでも実がなるトロピカルフルーツ
フェイジョア
南国原産の育てやすい常緑低木です。初夏に咲く花は、白と赤のコンストラストが美しく、甘い香りの果実は南国を思わせます。また、果実だけではなく花も食べられ、エディブルフラワーとして花が食用可な花木でもあります。
植物名:フェイジョア
学名:Feijoa sellowiana
別名:パイナップルグアバ、アナナスガヤバ
科目:フトモモ科
属名:アッカ属
原産地:ウルグアイ パラグアイ ブラジル南部
花言葉:情熱に燃える心、実りある人生
特徴
冬も葉が落ちない常緑性の樹木で果実を食用できる果樹です。亜熱帯性の果樹に分類されますが、比較的寒さにも強いので、日本でミカンの育てられる場所であれば、気候的に問題ないでしょう。
花はエキゾチック、果実もグリーンで特徴があり、香りもよいです。果実は10月下旬から12月中旬にかけて熟します。
栽培は簡単で、自然に実がつきます。ただし、自家不結実性のため、異品種の混植が必要になります。一部自家結実しやすい品種もあり、常緑なので、目隠しの生け垣におススメです。
果実が食用となる他、花も食べられ、エディブルフラワーとしても知られています。
特徴的な花を咲かせることから、熱帯および温暖な地域で広く栽培されている果樹の一つです。
フェイジョアの花びら、エディブルフラワーとして食用可能です。
フェイジョアのつぼみ
環境
日光を好むので、庭植えの植えつけ場所、鉢植えの置き場とも日当たり良好な場所がよいでしょう。
亜熱帯の果樹ですが比較的寒さに強く-10℃程度まで耐えると言われています。常緑樹ですが、寒さが強過ぎると葉を落とします。ミカンが育てられる地域では問題なく育つので、関東より南の地域が植栽適地です。また、鉢植えも可能。
耐風性があります。ニュージーランドでは防風林にも使われるほどですが、果実がこすれて傷が付くのであまりおススメしません。また、幼苗の耐寒性は弱いので植え付け後2~3年は霜や寒風を避けたほうがよいでしょう。
水やり
庭植えの場合は、土質や種類にもよりますが、幼木を早く大きくするには、夏に水やりして夏枝をよく伸長させることが大切です。根付いてしまえば自然の雨だけで育ちます。過湿を嫌いますが根が地面の比較的浅い位置に張り、乾きやすいので、真夏に地面が乾くような場所なら腐葉土やワラなどを敷いて強い乾燥から守るとよいでしょう。
鉢植えの場合は土の表面が白く乾いたら、鉢底の穴から少し流れ出るくらいたっぷり与えます。
肥料
土
水はけ、水もちのよさがあれば、土はあまり選びません。一般的な市販の用土を用いる場合は、赤玉土小粒7~8、腐葉土3~2の配合土がよいでしょう。
剪定
苗が小さい、植え付けて1~2年くらいの幼苗は、枝数を増やして樹形を整えることを中心に考えます。果実は枝葉が充分茂って樹形が整ってからになります。幹は50cm~60cmの高さで切り戻し、脇から出て来た枝を1/3に切り詰めて脇から枝を出させるようにして、枝数を増やして樹形を作っていきましょう。
まずは、幹を主軸として、3本の枝が左右に広がるよう骨組みを作っていきます。
樹形が成長し整ってきたら剪定時期は新芽が伸びる前の3月上旬から4月中旬が適期です。強剪定ではなく、間引き剪定を主体にします。大きなよい果実がつくのは、下垂気味の弱い枝ですので、誘引によってそのような枝を多くつくることがポイントです。
なお、フェイジョアは株元から芽がたくさん伸びやすく、株立ちしやすい種類ですが、幹を1本に仕立て、上部でいくつか分枝させます。スリムに仕立てる場合は、幹1本の主幹形に仕立てます。地際から出る枝は裂けやすいので、切り落とします。
枝の先端近くに花芽ができるので全体を刈り込んだり切り戻すようなことは避けます。