お庭づくりの豆知識や、日々のこと
イチゴノキの育て方
かわいい実をつけ、色の変化を楽しめる常緑低木
イチゴノキ
イチゴノキの実はかわいらしく、グリーンから黄色みを帯びてやがてオレンジからだんだん赤色へと変化します。
同時に花が開花する珍しい花木で様々な色あいの実と白い花が楽しめます。
植物名:イチゴノキ
学名:Arbutus unedo
流通名:ストロベリーツリー
科目:ツツジ科
属名:イチゴノキ属
原産地:ヨーロッパ
花言葉:あなただけを愛します
特徴
イチゴノキは、果物のイチゴのような果実をつけることから、この名で呼ばれますが、バラ科のイチゴではなく、ツツジ科に属する常緑の木本植物です。晩秋から12月の冬に白い花が開花します。花は同じツツジ科の庭木である、ドウダンツツジやブルーベリーの花に似た、白くて小さな壺型の花が開花します。
イチゴノキは花の開花後、一年近くかけて9月~11月に実になります。そのため、花と実を同時に見ることができる珍しい花木です。
イチゴノキの実はかわいらしく、グリーンから黄色みを帯びてやがてオレンジからだんだん赤色へと変化します。
同時に花が開花する中で様々な色あいの実と白い花を楽しめます。
また、実はそのままにすると最終的には黒くなり2月ごろには自然落下します。
果実は食べられますが、ほとんど味がありません。
環境
イチゴノキは西日が強すぎない明るめの半日陰程度が最適です。乾燥した土地を好み、水はけのよい土に植え付けます。
最近ではマンション花壇や公共植栽などにも使われたりと、管理が楽で丈夫な花木です。
ただ、若木だと多少耐寒性が弱いです。南関東地方以西なら庭植えにできます。
成木では−15℃でも生育しますが、寒風で葉や芽が傷むことがあるので植え付け場所は、寒風の強くない場所を選ぶのがおススメです。ですが寒くない強風や塩害にもよく耐えるので、海岸沿いでも栽培することができます。
水やり
庭植えの場合、根付いてからの水やりの必要はありません。極端に乾く夏の高温期には、朝か夕方に水やりをすると元気に育つでしょう。
鉢植えの場合は鉢の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
極端に乾燥させないように管理しましょう。
肥料
2月から3月に寒肥として、油かすなどの有機質の肥料や緩効性化成肥料を施します。
鉢植えはそれに加えて6月と9月に速効性の化成肥料を与えるとよいでしょう。
土
庭植えにする場合は、一般的な庭の土で問題ありません。他のツツジ科の花木は酸性土壌を好みますが、イチゴノキはアルカリ性土壌でも植栽可能な花木です。
鉢植えには、赤玉土小粒3、鹿沼土小粒4、ピートモス3を混合したものなど、水はけと水もちのよいものを使います。
イチゴノキの花は11月~12月に壺型の白い花が開花します
剪定
イチゴノキは放置して剪定しなくても自然にブッシュ状に生長すします。自然に樹形が整うので、大幅な剪定は必要ありません。果実が落下した後の2月~3月に枯れた枝や徒長した枝を剪定する程度で十分です。常緑なので目隠しをかねた生垣などに利用することもできます。
自然に樹形が整うので、強剪定は不要です。樹形を乱す徒長枝や、株の内側にある枯れ枝を抜き切る程度にとどめましょう。
風通しや日当たりを良くするために内側の混み合った部分の細枝や枯れ枝、樹形を乱すような長い枝を切り詰める「枝抜き」程度でじゅうぶんです。剪定の適期は果実が落ちたあと、2月下旬から3月下旬です。
花の咲いている11月~12月頃には、既に翌年の花のつぼみが枝先につくられますのでその時期の枝先を切り詰める刈り込みは避けましょう。