お庭づくりの豆知識や、日々のこと
モチノキの育て方
日本の三大名木に認定されている美しい庭木
モチノキ
常緑性高木のモチノキは、冬になると果実が淡いピンク色から鮮やかな赤い色へ変化します。実だけでなく葉色も美しいため庭木として人気があり、日本の「三大名木」に認定されています。
植物名:モチノキ
学名:Ilex integra
英名:mochi holly
科目:モチノキ科
属名:モチノキ属
原産地:日本
花言葉:時の流れ
特徴
関東から九州まで生育する雌雄異株の常緑樹です。オスでもメスでも花は咲きますが、実をつけるのはメスの木だけです。実も鑑賞価値があります。手間が掛かるのは剪定くらいで育てやすい部類です。時間が掛かりますが樹高が20mになりますので、よく考えて植えましょう。
モチノキの名前の由来は、鳥黐(とりもち)の原料を取ったことからきているといわれます。 花は小さく目立ちませんが、秋に熟す赤い果実が美しいことから、庭園樹として広く栽培されます。
環境
日陰でも育つ便利な庭木です。しかし日当たりの方がよく生育します。
大気汚染などにもある程度は耐えることができます。
水はけのよい肥沃な場所が理想的です。また、土質はあまり選びませんが、やや粘質の土地が最適です。
乾燥が厳しいやせ地では向きません。耐寒性でいうと東北南部が植栽可能な限界になります。それより北の地方では厳しいです。
水やり
庭に植えるものなので、一旦根付いてしまえば水やりは必要ありません。ただし夏の高温乾燥期には朝か夕方に水やりをしておくと元気に育ってくれます。
肥料
2月に完熟堆肥か、油粕と骨粉を混ぜたものを根本にあげるとよいでしょう。肥料がないからと言って枯れるわけではありません。
土
肥沃な土地を好むので、植えつける際には堆肥を混ぜ込んでから植えてください。土壌は選びませんがやや粘土質を好みます。極端に水はけが悪いことが無ければ、どこでも育ちます。
剪定
自然に樹形がまとまる木ではありますが、適宜はみ出ている枝などを剪定します。時期は6月から7月頃と11月以降の計2回です。6月から7月頃は春に出てきた枝や葉がしっかりと固くなってくる時期。また、11月は夏から秋に伸びた枝が成長を止める時期のためです。
まだ幹が細いうちは、剪定は軽く行いましょう。葉っぱを不用意に落とすと生育が鈍くなるためです。生育してくると、内側へ伸びる枝は落とし、内部に風が通るようにします。幹から突然生えている枝を落とし、最後に輪郭を整えるように剪定します。ポイントは風通しをよくすること、です。
ある程度成長した幹を仕立て直しをする時はまず全体からはみ出ている部分をカットし、それから間延びしている枝や周囲よりも太くなった枝、幹から直接出てしまった枝、樹の内側に向かって伸びた枝などを付け根部分からカットします。