お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ユズの育て方
古くから親しまれる香りのよい果樹
ユズ
ユズは果肉や果汁だけでなく、皮や種など実のあらゆる部分を利用し、日本食文化にも欠かせない果樹の一つです。
体によい様々な栄養が含まれており、古くから日本人に親しまれています。
植物名:ユズ
学名:Citrus junos
和名:柚子
科目:ミカン科
属名:ミカン属
原産地:中国
花言葉:健康美、汚れなき人、恋のため息
特徴
柑橘類のなかではとくに耐寒性が強く、広い地域で容易に栽培が可能です。
奈良時代から日本での記録が残るユズは、日本の風土に合った育てやすい果樹の1つ。東北地方でも育てることができ、寒さに強く、庭木で果実を楽しむことがきる古くから親しまれている果樹です。
5月頃から白い花を咲かせはじめます。その後に緑色の実をつけ熟すと黄色くなります。実の色が7~8割ほど黄色くなってきたら、収穫の時期です。完熟前に収穫する「青ゆず」は7~10月頃に収穫し、完熟した「黄ゆず」は10~12月頃に収穫され、市場に出回ります。
環境
日光を好みます。実つきをよくするためにも庭植えの植えつけ場所、鉢植えの置き場とも日当たり良好な場所を選びましょう。
水やり
鉢土の表面が白く乾いたら、鉢底の穴から少し流れ出るくらいたっぷり与えましょう。庭植えのポイントとして、幼木を早く大きくするために、夏に水やりして夏枝をよく伸長させることが大切です。
肥料
庭植えは3月と10~11月に、鉢植えは3月、6月、10~11月に、油かすなどの有機質肥料か速効性化成肥料を施しましょう。
土
水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土がよいでしょう。または、市販の果樹用培養土でもおすすめです。
剪定
育てはじめてから4~5年ほどは、ほぼ剪定をしません。枝を横に伸ばして育てることで実がつきやすくします。
5年目以降、混みあった枝や伸びすぎた枝を切り落としていきます。
最適時期は基本的に収穫後の3月上旬から4月上旬にかけてです。毎年コンスタントに結実させるには、果実を収穫したあとである果柄枝と春枝などが交じり合っているような木にすることです。前年に結実が悪い場合は、夏秋枝の一部を春枝のところまで切り戻して、予備枝をつくりましょう。この剪定は、できれば10月ごろ行います。
果実をたくさん実らせるためには、木の枝を広がるように手入れすることが大切です。
また、ユズは上に向かって枝を伸ばす性質があります。それを放っておくと、果実がつきにくくなるので、真上に向かって伸びる枝は、苗木のうちに麻ひもなどで斜めになるように下に引っ張るとよいでしょう。
青ユズの果汁も利用できることから、摘果を兼ねて早くから収穫しましょう。