お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ビックリグミの育て方
春に花を咲かせて、夏に赤い実をつけて完熟すると食用になる落葉性の果樹
ビックリグミ
日本に自生する植物で、寒さ、暑さ、過湿、乾燥のいずれにも耐えうる強靭な植物。
細かいことはあまり気にせず育てられるのは初心者向けと言えるかもしれません。
また近年は、庭木や生け垣に使われることも多いです。
植物名:ビックリグミ
学名:Elaeagnus
別名:大王グミ
科目:グミ科
属名:グミ属
原産地:ヨーロッパ、アジア、北米
花言葉:心の純潔、野生美、用心深い
特徴
グミの種類は多種あり、アジアからヨーロッパ、北アメリカに60種ほどが自生しています。日本には約15種が自生しますが、その中でも日本に自生する落葉種のナツグミの変種で、北海道から北陸地方、愛知県まで分布するトウグミのなかで、果実が長さ3cmほどと特に大きいものが、「ビックリグミ」として観賞用、食用に栽培されます。
日本に自生する植物なので、暑さ寒さに強く、また根もよく張り、枝の伸びもよいため、栽培は容易といえます。また近年は、外国産の葉に斑の入った園芸品種も導入され、暑さや寒さに強く、どんな土でも比較的よく育つので庭木や生け垣に使われることが多いのも特徴です。
落葉性で春に花を咲かせて、夏に赤い実をつけて完熟すると食用になり収穫できます。
ビックリグミの収穫時期は7月頃です。その頃に2~3cmぐらいの果実を実らせます。赤く熟して果肉が柔らかくなっているものから収穫していきましょう。ビックリグミは、グミの中でも実が大ぶりで甘みが強く、果汁が多いのが特徴です。
環境
日光が大好きです。日がよく当たる場所で育てましょう。乾燥や雨風にも強く生育が旺盛で、枝をぐんぐん伸ばして成長します。成長が早く、枝が横に張るので、庭植え向きです。ある程度の広さを確保できる場所を選んで植えつけましょう。
暑さに強く真夏に直射日光が当たるような場所でも大丈夫です。耐寒性も高いので特に防寒対策をする必要もありません。植栽適地は北海道南部から沖縄です。
しかし比較的根が浅く張るので、風で折れることがあります。強風が当たらない場所が適してると言えます。
水やり
乾燥には強いものの、水切れはしないよう気を配りましょう。
自然降雨で大丈夫ですが、極端に乾燥する夏の高温期には、朝か夕方に水やりをするのがおススメです。
肥料
2月から3月に寒肥を施しましょう。休眠期の冬場に施肥しておくと、ちょうど春になった頃に肥料の効果が現れ始め、新芽の増加などが期待できます。
さらに涼しくなる9月下旬から10月下旬まで、緩効性化成肥料や固形の油かすを施すと株を元気に保てます。
土
土はそれほど選びません。砂地や荒地でもよく育ちますが、水はけのよい土が好ましいでしょう。
剪定
栽培は容易ですが、毎年剪定してもぐんぐん伸びるので手入れをしないと手が付けられなくなります。落葉期の冬場に剪定をしておきましょう。重なっている枝や伸びすぎている枝などを切り落とします。剪定をすることで樹形が整い、風通しがよくなるため病害虫を予防する効果もあります。
ビックリグミの剪定は「主幹形仕立て」が一般的です。
主幹形仕立てというのは、一本の主幹を太く育てて側枝を増やしていく方法で、長く伸びた枝先などを切り戻して実付きのよい枝を増やしていきます。
生け垣などとして、葉や樹形を観賞する場合は、6月上旬から7月下旬に伸びた枝を切り戻して、複数の枝を出してこんもりとした樹形にするように剪定します。