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アガベの育て方
初心者でも育てやすい多肉植物で人気の観葉植物
アガベ
アガベは、南アメリカ北部や北アメリカ南部、中央アメリカを原産地とするリュウゼツラン科のアガベ属に分類される多年草の多肉植物の名前です。暑さや寒さにも強く、多くの種類があり育てやすい多肉植物です。
植物名:アガベ
学名:Agave
英名:Agave, Century plant
科目:リュウゼツラン科
属名:アガベ属
原産地:北アメリカ南部、中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ北部
花言葉:気高い貴婦人、繊細
特徴
アガベは北アメリカ南部から中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ北部に200種を超える種類が自生しています。乾燥地に生育しており、葉はロゼット状といわれる放射状につき、多肉質で、多くは葉縁に鋭いとげがあります。観葉植物、多肉植物として栽培されますが、耐暑性だけでなく耐寒性のある種類も多く、関東地方以西では庭植えにして楽しめるものもあります。多くの種類で何年もかけて花をつける準備をし、ロゼットの中央から茎を伸ばして花を咲かせますが、開花すると株は枯れます。
原産地が気温の高い地域なので日の光を好む性質を持っています。また、高温と乾燥した環境も好みます。そのため、管理はできるだけ日光が当たるようにして育ててあげる事が基本です。
日当たりが悪い環境で育てていると、徒長といい、細く間延びしたような不格好な感じになってしまいますので避けましょう。
一部の種類では暑さだけでなく、寒さによる低温の環境にも強いため、戸外で冬越しをさせることができるものがあります。
園芸の初心者でもかなり育てやすい多肉植物です。
酒のテキーラはアガベ・テキラーナ(Agave tequilana)という種類の樹液を原材料として作られており、テキーラの生産地では多くのアガベ・テキラーナが栽培されています。
環境
アガベは、日光を好むため、日当たりの良い場所に置くと良いでしょう。ただし、蒸れを嫌う傾向にあるため、風通しを確保し、アガベが蒸れないように気を付けてください。
日本の場合、梅雨など長雨に気をつけてあげることです。雨にずっと当たってしまうような場所に置いておくと、根っこや葉が腐って最後にはダメになってしまいます。暴風雨や台風のときにも注意してあげましょう。
また、寒さには強い性質を持っているとはいえ、戸外で越冬させるためには、0〜3℃の気温が必要となります。冬場にそれを下回る気温となる地域で育てる場合には、やはり室内へ移動して管理してあげる方が安全です。
水やり
アガベは肉厚の葉の部分に水分を溜め込める機能が備わっていて、高温や乾燥に強い性質です。乾燥気味に育てて夏の水やりは控えめにします。
水やりのタイミングとしては、土が乾いてからさらに数日程度経ってからの水やりで問題ありません。水やりするときは、鉢底部分から水が流れ出てくるくらいまでたっぷりと水をあげましょう。ただし根腐れや弱ってしまう原因となりますので、鉢底から流れ出た水は必ずすぐ捨てるように注意しましょう。
また、冬期の10月下旬〜3月中旬頃の間は生育が止まり、休眠状態です。水やりは月に1〜2回行う程度にとどめます。
肥料
アガベの生育期にあたる春〜秋の時期には、肥料を与えましょう。緩効性の肥料を2ヶ月に1回を目安に与えるか、即効性のある液体肥料を10日に1回を目安にしてあげて下さい。
緩効性の肥料として園芸店やホームセンターなどで購入できる「マグアンプK」や即効性の液体肥料で、ハイポネックス原液などをおすすめします。
ただし、どちらも多肥は避けましょう。根が傷む原因になります。
土
アガベを育てるときは、水はけの良い土を選ぶことに尽きます。多肉植物の特徴として、自身の肉厚の葉に水分を溜め込める力を持っていて、かつ乾燥した環境の方が元気に生育します。
ホームセンターや園芸店などで売られている、多肉植物専用の培養土を利用すると簡単です。
または、赤玉土の小粒5:軽石の小粒4:腐葉土1の割合で配合して土をつくると良いでしょう。
管理・増やし方
アガベは下の方から順に葉っぱが枯れてきます。枯れてしまった部分はこまめに剪定ばさみを使ってカットして手入れをするようにしましょう。この際、害虫がいないか、葉の表だけではなく裏側まで観察するようにしておきましょう。
アガベの増やし方は、「株分け」という方法が一般的です。
株分けを行うのに最適な時期は、植え替えと同じ4〜5月頃、遅くとも夏前までです。親株から子株が出ているのを見つけたら、植え替えを行うのと同時に株分けをしましょう。
株元からでている子株を、園芸用のハサミを使って、ていねいに切り取って親株から分離します。このとき、子株には必ず根っこが付いた状態になるように分けるようにしましょう。根っこのないものは生育しません。
親株から外した子株はサイズに合った鉢を選んで植え付けます。植え付けを行ったあとの水やりは、雑菌が侵入するのを防ぐため、しばらくは控えます。