お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ハナミズキの育て方
美しい姿と花言葉から、多数の市や区の指定花になっています。尼崎市など。
ハナミズキ
日本ではアメリカヤマボウシとも呼ばれるハナミズキは、暖かい春になると、白や赤のきれいな花を咲かせ、秋には赤い実と紅葉で色鮮やかな姿を一年中見せてくれます。
植物名:ハナミズキ
学名:Cornus florida
和名:アメリカヤマボウシ
科目:ミズキ科
属名: サンシュユ属
原産地:北米東部からメキシコ北東部
花言葉:永続性、返礼、私の想いを受けてください
特徴
ハナミズキは、アメリカのワシントン市の親日家たちにサクラの苗木を送った返礼として、大正4(1915)年に日本に送られてきました。観賞の対象となっている花は、桜の様な形に見えますが、花弁が付いているわけではありません。花に見える部分は、花弁ではなく、葉が変形した総苞(そうほう)、です。実際の花弁は総苞よりも中央にあります。ハナミズキの葉は、枝の先に楕円形についています。そのため観賞期間も長く、秋の紅葉や赤熟した果実なども楽しめ、また、自然に樹形が整う木であることから、街路樹、公園木のほか、個人庭園のシンボルツリー、景観木としても広く利用されています。
桜が開花し終わった時期に花を咲かせるハナミズキの見ごろは4月から5月にかけてです。落葉樹として知られていますが、10m以上まで生長します。分布も全国各地。極端に寒さの厳しい地域では生育が見られませんが、大抵の場所なら育てることが出来ます。
環境
ハナミズキは日当たりのよい場所を好み、極度の乾燥に弱い植物。直射日光を避け、水はけのよい場所を選びましょう。
特に、午前中まで日が当たり、西日を避けた場所が最適です。
半日陰の場所でも育ちますが、花付きを望む場合は、日あたりの良い場所に植えるようにしましょう。
病気にも強く、風通しのよいところに植えると比較的楽に育てることができます。
水やり
鉢植えの場合は、夏の水やりを朝のうちに行います。植え付け直後にもたっぷりと水を与えます。
庭植えの場合は、根付いてからは特に水をやる必要はありません。ただし、真夏の暑い時期は土が早く乾燥してしまうので適度に水をやると元気に生育します。
肥料
庭植えの場合は、花後に化成肥料をお礼肥として施します。鉢植えも同様にしましょう。
肥料は12月~2月頃に、粒状堆肥や、油かすと骨粉を等量混ぜたものなどの肥料を株に穴を数か所掘って与えます。
肥料が不足すると花付きも悪くなり、紅葉もあまりきれいではなくなってしまうので注意しましょう。
土
水はけのよい用土、配合するのであれば赤玉土小粒7:腐葉土3の配合土などがおススメです。
鉢植えで育てているうちはまだ根から水分をうまくとれないので、夏場の朝涼しいうちに一日一度水やりをします。
ハナミズキは庭植えで育てる場合が多いので、水はけのよい場所を選ぶ事がポイントです。水はけの良い場所を探しても見つからないと言うのであれば、砂利や赤玉土を撒いておくとよいでしょう。また栄養分が足りない土壌であれば、生育が悪くなるので事前に腐葉土を撒いておくのがよいでしょう。
剪定
ハナミズキは成長が遅く、枝数も少ないうえに自然と整いやすい植物なので、あまり剪定をしなくても大丈夫。
しかし、お住まいの庭スペースの理由で剪定が必要な場合は、成長を止めるための剪定を行いましょう。横に広がる傾向が強いので伸びた枝は切ってください。
ハナミズキを剪定する最適時は、花が咲いた後すぐか、もしくは秋の落葉後に頂部を切って成長を止めます。あとは
基本的な樹形を整えるための剪定を行います。伸びすぎた枝と、枝が重なり合っている場所を剪定し、どの枝にも日光が行き届くようにします。込み合っている部分や絡みあった部分の枝を節の上で切って剪定してください。
枝の先にある丸みを帯びたもの(花芽)を剪定してしまうと、翌年花を咲かせないので、花芽は切り取らないように注意しましょう。ハナミズキの花芽は6~7月ごろに分化するため、それ以降に剪定するときは注意が必要です。