お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ニューサイランの育て方
庭やお部屋のカラーリーフに人気の観葉植物
ニューサイラン
地面からシュッとした鋭い葉っぱを生やすニューサイランは葉っぱの色のバリエーションが豊富で、庭やお部屋のカラーリーフに人気。大きく育つと背丈が3mほどになり、存在感があります。
植物名:ニューサイラン
学名:Phormium
英名:New zealand flax
科目:キジカクシ科
属名:フォルミウム属
原産地:ニュージーランド
花言葉:素直
特徴
ニューサイランは主に2つの種類に分けられます。1つはテナックス種、もう1つは近縁種のクッキアヌム種です。両者の交配種も含めてニューサイランと呼ばれています。
テナックス種は、布繊維の原料として広くニュージーランドで栽培されており、小型から大型まで幅広いサイズの品種があり、赤い色の花を咲かせます。
一方、クッキアヌム種は、テナックス種に比べて小型でクリーム色の花を咲かせます。最近はテナックス種とクッキアヌム種を掛け合わせた園芸品種も登場してきました。
しゅっとした長い葉を株元から扇状につける多年草で、葉から繊維を採り、織物やマット、漁網をつくるほか、根を焼いてすりつぶしてシップ剤にしたり、花茎でいかだを組んだり、花から蜜を採るなど、非常に有用な植物で、原産地であるニュージーランドでは経済を支える重要作物となっています。
日本では、草姿が美しいので園芸植物として庭園などで観賞するほか、葉を折り曲げたり、裂いたりしてアレンジしやすいため、生け花やフラワーアレンジメントなどに利用されます。夏に、葉の間から長い花茎を伸ばし、暗赤色もしくは黄色の花穂をつけます。葉は、クリーム色や黄色の斑入りのほか、銅葉や紫葉、赤葉など種類が多く、多寄せ植えのアクセントとして用いられ、立体感と高さを引き出すアレンジに多くみられます。
ニューサイランは、夏になると、株の間から長い茎を伸ばし、赤やオレンジの花を咲かせます。ただ、40年に一度しか咲かないと言われるほど珍しく、めったに見かけることはありません。
環境
ニューサイランは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。日光に当たると硬くてまっすぐな葉っぱに育つので、室内なら窓辺のカーテン越し、屋外なら午前中によく日が当たるベランダで管理するのがおすすめです。夏の乾燥と冬の寒風が苦手です。暖地では戸外で冬越ししますが、品種により弱いものがあるので、マルチングをして防寒したり、鉢上げして室内に取り込んだりします。特に、葉色がカラフルな品種は耐寒性が弱いので、注意します。
品種によっては耐寒性が劣るものもあるので気をつけます。特に葉が派手でカラフルな品種の中に耐寒性の弱いものが多いといわれています。
水やり
基本的に鉢植え、庭植えともに、土が乾いたらたっぷりと水やりをします。
春~秋の生育期間にかけては特に水をほしがります。鉢植えは真夏の水切れに注意し、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えるようにします。
ですが用土の過湿は根腐れを招きますので気を付けましょう。また、大株の鉢植えの場合は水切れしやすいので、こちらも注意します。
肥料
ニューサイランは育つスピードが速いので、多肥にします。生育期間中は、毎月土の上に置くタイプの発酵油粕や緩行性化成肥料を与えます。
土
水はけがよく、通気性のある土が適しています。市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土6、腐葉土3、軽石1の配合土を用いるとよいでしょう。
剪定
枯れた葉や傷んだ葉は株元から切り落とします。大きくなり見た目も派手で存在感が強いので、庭のアクセントや大型の寄せ植えのメインになります。
ニューサイランは、自然と姿が整うので、本格的な剪定は必要ありません。ただし、株が蒸れると一気に枯れてしまいまいます。枯れた葉っぱや混み合っている部分は株元から葉っぱを刈り取ってしまいましょう。
このポイントさえおさえれば病気や害虫の被害にあうことはほとんどありません。