お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ガジュマルの育て方
卓上サイズから大きなものまで、丈夫で成長を楽しめる、ぽっこりした樹姿がユニークな人気の観葉植物
ガジュマル
ぽっこりとした幹がユニークなガジュマル。卓上サイズから大きなものまであり植える鉢によって印象が変わるので、インテリアとしても置き場所を選ばない人気の観葉植物です。
植物名:ガジュマル
学名:Ficus microcarpa
英名:Chinese Banyan,Malayan Banyan
科目:クワ科
属名:イチジク属
原産地:沖縄・東南アジア・ミクロネシア・台湾・オーストラリア
花言葉:健康
特徴
ガジュマルは、日本の沖縄や東南アジア、インド、オーストラリアに生息する常緑樹です。気根(きこん)と呼ばれる地上に出てきた根を他の植物にからみつけながら成長し、自生してるものは20mほどとかなり大きいものもあります。
一般に販売されているものは、高さ10〜20cmほどの卓上サイズから、最大100cmほどの置き型タイプまで様々販売されています。成長が早く丈夫で、中には1年で1m以上伸びるものもあるので、飾りたい場所にあったものを選ぶようにしましょう。。
ガジュマルは、幹の途中から気根という根をだして成長します。気根が地中に付くと太くなり、ガジュマルの木を支える支柱根となります。地植えにされているガジュマルはこの気根が多く、風に揺れる気根は不思議な雰囲気を醸し出しています。
ガジュマルの生命力は観葉植物の中でもとても強いことで有名です。根は、コンクリートを突き破るくらいの強い生命力を持っており、その強い力で他の植物を巻き付き、絞め殺すこともあることから「絞め殺しの木」とも呼ばれています。ガジュマルは古くから「精霊が宿る木」と言われ、沖縄地方では「キジムナー」と呼ばれる精霊が宿るといわれていたり、海外でも神聖な木として扱われてきました。
環境
ガジュマルはたくさんの日光を浴びて育つ観葉植物です。高温には強い植物ですが、低温には弱いので、寒さに当てないよう気をつけましょう。ベランダ等で育てられている場合は、気温が低くなってきたら生長が緩慢になるので、室内に取り込む必要があります。室内でもエアコンの風が直接当たらないところでなるべく陽の入る窓の近くや大きな窓のそばに置くようにしましょう。暖かい地域に育つ樹木なので気温が5度以下の場所では葉っぱが黄ばんで枯れ落ちでしまいますので冬の管理に気を配りましょう。
ガジュマルは春~秋にかけて屋外で管理することができます。ですが、夏場の直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまうことがあるので、30%~50%の遮光をすると安心です。
また、ある程度の大きさになり、根がしっかりと張っていて健康な株であれば関東以南の比較的暖かい地域であれば屋外越冬がが可能になります。
水やり
ガジュマルは春〜秋にかけてが生育期です。冬になると生長が緩慢になります。春〜夏は1日に1〜2回ほどを目安に水やりをし、気温が下がってきたら徐々に水やりのペースを落として、冬は土が完全に乾いてから数日後に水やりをするようにします。ガジュマルを乾燥させて樹液の濃度を高めることで耐寒性を上げる事が出来ます。
肥料
春〜秋のよく生長する時期は、水だけでは栄養が足りなくなるので、10〜15日に1回液体肥料を与えるか、固形の肥料なら、1〜2ヶ月に1回、幹の生え際から少し離した土の上に置いてあげます。水やりのときに肥料成分が土へと溶け出します。
冬は肥料を吸収する力が弱くなり、肥料焼けをする可能性があるので、与えなくて大丈夫です。
室内で管理している場合は、有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができるのでおすすめです。
土
ガジュマルは高温多湿を好みますが、水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起こしてしまう可能性があるので注意しましょう。出来るだけ水はけの良い土を使うのをおすすめします。自分でブレンドする場合は、観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合の配合土がいいでしょう。
また、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことが出来ます。ハイドロカルチャーなどもおすすめです。その場合は定期的に液肥を与えましょう。
剪定
よく枝を伸ばすガジュマルの木は、数年放っておくと手に負えないほど大きく育ちます。スペースの限られた場所で楽しむなら、定期的な剪定が必要です。最適時は5〜6月です。剪定のコツは、イメージしているよりも一回り小さく枝を切り揃えることです。5~6月の早い段階で剪定をするほど夏によく生長してくれます。多少切りすぎかな?と思うくらい全ての枝を短く切ってかまいません。
剪定をしないと、葉に日光がいかなくなったり、水や栄養が樹や葉に行き届かなくなったりします。毎年夏前に切り戻しをすることでバランスよく、ガジュマルらしい姿に生長します。