お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ピンクッションの育て方
ネイティブプランツの人気種、栽培は中級~上級向け
ピンクッション
南アフリカが原産でオーストラリアでも栽培されているピンクッションは、高温多湿の日本で育てるのには少々コツが必要です。理由は寒さと過湿に弱いため、日本の気候では栽培が少し難しいからです。ですが一度見たら忘れられない個性的な花姿と、非常に花もちがよいことから、園芸では主に切り花やドライフラワーとして扱われています。
植物名:ピンクッション
学名:Leucospermum cordifolium
科目:ヤマモガシ科
属名:リューコスペルマム(レウコスペルマム)属
原産地:南アフリカ
花言葉:どこでも成功を、艶やかな人、共栄、陽気、降り注ぐ愛
特徴
ピンクッションは南アフリカ原産の植物です。常緑樹なので一年中緑を楽しむことができます。大きく生長しても2m~3m程の高さです。個性的な花が特徴のピンクッションは庭のアクセントにもなります。ですが、もともと乾燥した厳しい環境で育つ植物なので多湿の日本で育てる場合は、水はけがよく、風通しのいい日の当たる場所に植えるとよいでしょう。
ピンクッションは早ければ3月頃に開花を迎え、花持ちがよく1ヶ月くらい咲き続けます。つぼみは産毛をまとった形をしていて、開花した容姿は雄しべが飛び出して咲いた花は名前のとおり、手芸で使う針刺しにマチ針が刺さっているような姿をしています。花の大きさは9~10cmほどです。種類によっては葉の形もさまざまで、花から葉まで楽しむことができます。
環境
ピンクッションは日当たりと風通しがよい場所での栽培が絶対条件です。過湿を嫌うため、鉢は地面ではなく、棚の上に置いたりなどして風通しをよくしましょう。日本の梅雨時や雨の日が続くときなどは、雨にあたらない場所に移動させるのもポイントです。
半耐寒性とされてますが、寒冷地では氷点下になる前に室内に取り込みましょう。温暖な地域なら戸外でも越冬することも可能ですが、最低温度が0度を下回るなら室内で管理します。そのため鉢植えでの管理をおすすめします。
水やり
乾燥気味に管理するピンクッションですが、開花時期は水の吸い上げが盛んになるため1日1回水やりをしましょう。
春と秋は2日~3日に1回程度、土がしっかり乾燥しているのを確認してからたっぷりと水やりをするサイクルです。梅雨の時期は湿度が高いので根腐れをおこさないように注意が必要です。冬は1週間に1回程度が目安です。
肥料
もともと条件の厳しい乾燥した地域で育つ植物のため、基本的には肥料は必要ありません。ネイティブプランツに多くみられる特徴でリン酸は根を傷めてしまいます。与えてもリン酸の配合されてないもので少なめにします。
土
ピンクッションは乾燥気味に管理するため、水はけのよい土が適しています。水はけが悪いと根腐れを起こすことがあります。水やりをしたときに土の流出と通気性をよくするため鉢底石を入れましょう。用土に赤玉土や鹿沼土などを混ぜ込むことで排水しやすくなります。
剪定
ピンクッションの剪定は、花がら摘みと花後剪定の2つです。花持ちのいいピンクッションをよりいっそう楽しむために、咲き終わった花をなるべく早くカットします。元気に育った株なら次々と花を咲かせます。花期が終わったら翌年の開花準備と株を充実させるために、土から15cmくらいのところを剪定します。