お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ナナカマドの育て方
寒さに強く、赤い実が美しい紅葉樹
ナナカマド
真っ赤な実の房が垂れ下がる様子が美しいナナカマドは、葉っぱも真っ赤に紅葉し、寒い時期に青空とのコントラストが美しい樹木です。寒さに強く、育てやすいので街路樹として全国各地で見かけることができます。
植物名:ナナカマド
学名:Sorbus commixta
和名:姫沙羅
英名:Japanese rowan Mountain ash
科目:バラ科
属名:ナナカマド属
原産地:日本、朝鮮半島
花言葉:慎重、安全、私はあなたを守る、懸命
特徴
ナナカマドは、北海道~九州、朝鮮半島、樺太などに分布する、バラ科・ナナカマド属に分類される落葉性の高木です。日本全国に広く街路樹として植えられています。特に北海道では、「慎重」「安全」といった花言葉から、雪の時期の交通事故がなくなることを願い多く植えられています。
樹高は7~10mほどに生長します。葉はフチがギザギザした姿で小葉が複数集まって一枚の葉となる羽状複葉と呼ばれる形で、その中でも小葉が9~15枚の奇数羽状複葉で、秋の紅葉が非常に美しいです。実がついている最中の10月下旬には紅葉が始まり、葉が赤く染まって、徐々に落葉していきます。落葉が終わった後も果実は残るので、冬の間しばらくは鮮やかな赤を楽しむことができます。実は毒性があるので誤って口にしないようにしましょう。
初夏から夏にかけて、1mmほどと小さな花が房状に集まって咲きます。
7回かまどで焼いても燃え尽きないほど丈夫な樹木であることから、「七竈」と名付けられました。
耐寒性が強くやや耐暑性が弱い性質を持つので日本でも寒い地域での育成がより向いています。
環境
日当たりと、通気性のよい場所を好みます。日当たりが悪くなると弱ってしまうため、基本的には地植えがおすすめ。
水やり
夏の乾燥を苦手としますので夏に土が乾燥している場合はたっぷりと水やりをしましょう。地植えの場合は降雨のみで十分ですが真夏の雨が降らない時期には土が乾燥してきますので、その場合はたっぷりと水やりをします。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたタイミングで水やりをたっぷりとします。
肥料
植え付け前に、堆肥をしっかりと混ぜてから植えるとよく育ちます。生命力が強いため、基本的に肥料がなくても育ちます。
寒肥として、年明けごろに堆肥や腐葉土を土に混ぜると良いででしょう。
土
ナナカマドは湿気が苦手です。水はけのよい土を好みます。鉢植えで育てる場合は、市販の園芸用の土で問題ありません。
剪定
自然樹形が最も適しているとされているので基本放任でもかまいません。もしもスペースの問題で枝を切る場合は枝分かれしている付け根から切り落とすようにして、なるべく自然に近い樹形をキープします。枝の傷口がふさがりにくい性質なので、太い枝を切った場合は切り口に癒合剤など傷をふさぐものを塗ります。
また、高木なので剪定作業は自分でおこなわずに業者に依頼することをおすすめします。