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梅の実が前は良くなっていたのに最近はあまり出来ないのはなぜ?
ースタッフが現場でお客様からいただいた質問をお答え致しますー
『梅の実が前は良くなっていたのに最近はあまり出来ないのはなぜ?』
梅は初春にきれいな紅白の花を咲かせ、実は梅干しや梅酒などにすることができるため、とても人気な果樹のひとつです。
ですがなかなか実がつかなくて困っていらっしゃる方も多いようです。今回は梅の実についてお答えします。
■栄養不足
栄養が足りていないと、蕾や実が落ちてしまったり実に十分な栄養がいきわたらないため実がなりません。
梅に十分な日光が当たっているか、乾燥しすぎていないかを確認しましょう。水分をしっかり与えることも大切です。
実が熟す前に落ちてしまうことを生理落果といいます。
生理落果を防止するには、翌年のための栄養を与え、木の準備をしてあげることが大切です。そのためにも剪定で枝の調整をし栄養を行き届かせてやることと実が多ければ摘果して梅の実の栄養分を蓄えやすくしてあげます。
■剪定の仕方を間違えている
梅の剪定の最適期は、6月~7月頃の夏と12月~1月頃の冬です。梅は夏に花芽を付けるので、剪定中に花芽を誤って切ってしまうと翌年の実のつきが悪くなってしまいます。
また、剪定をしないと梅の枝が多くなって風通しが悪くなり、害虫が発生してしまう原因となります。害虫の発生は梅の実がならないことにつながります。害虫被害を抑えるためにも剪定は重要です。不要な枝を切り落とし、風通しをよくしましょう。
剪定は、自分でおこなうことも可能ですが梅の枝はとても折れやすいため、登って剪定をおこなう際に危険が伴います。また、工具を必要とする場合もあります。そんな時は専門的な知識を持った剪定の業者にお願いをするという選択肢もあります。
■梅は自家不和合性
梅は、自家不和合性の果樹です。自家不和合性とは、花粉が同じ花のめしべにつく自家授粉をしても、受精しない性質のことです。さらに梅は、雌雄同株の植物なので自分では子孫を残しにくい性質があり、そもそも実がなりにくいといわれています。解決策としては、
別品種の梅を植える
梅は他家授粉であれば受精をさせることが可能です。梅の実がなりにくい場合は、もう1本別の品種の梅を植えてみると梅の実がなりにくいという問題を解決できる可能性があります。
人工授粉させる
梅の開花時期が初春の早い時期ということも、実がなりにくい原因のひとつといわれています。植物の多くは、花粉を昆虫が運んで授粉をするため、梅の開花時期が早すぎて昆虫の活動が乏しくて受粉しづらいのです。そのための対策として、人工授粉をします。昆虫などに頼らずに人の手で授粉をさせるという方法です。
梅の木を育てて実を収穫するためには、1年中を通して目を配るというのが大切になってきます。梅の木が1年を通じて健康であることが毎年の実付きをよくすることに繋がります。
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