お庭づくりの豆知識や、日々のこと
「蜂と高校球児」の話
グッドツースタッフの辻です。
阪神甲子園球場では連日、高校球児たちの熱い戦いが繰り広げられています。
例年の夏より3割増くらいの暑さの中、球児たちは輝きながらグラウンドを所狭しとかけまわっています。
彼らの流れるように華麗なグローブさばきは、それまでの、好きなことに打ち込み続ける強い意志の結晶なんだろうなあと感動に浸りながら、ふと自分の手を見ると……
あれっここにもグローブが!!
と、ボケてみるのも悲しいくらい手が腫れています…。
前置きが長くなりましたが、アシナガバチに手を刺されてしまいました。
お庭の仕事をしていると、当然ながらハチに遭遇する機会が多いです。
事前に樹木を揺らしたりして出来るだけハチの巣の有無を確認してはいるのですが、それでも木の枝の間や植え込みの中などから突然ハチに襲われることがあります。
今回は、地面すれすれの草の隙間から出てきたセグロアシナガバチに刺されてしまいました。
正直、こんなところには巣はないやろ!っていうような場所でした。
ほんと油断禁物ですね。
今年は、5月の気温が高かったため、女王バチの活動時期が例年より早くなり、全体的に巣が大きくなっていると、
新聞の記事に載っていましたが、私も今年は巨大なハチの巣をいくつも見ました。
これから9月の終わり頃まで営巣期間なので、ハチの巣を見つけたらなるべく近づかず、ハチを刺激しないようにしましょう。
※アシナガバチの巣の撤去などについてはご相談を承っております。お気軽にご連絡くださいませ。
せっかくなのでこの機会にハチについて注意点をまとめてみました。
■スズメバチ
(オオスズメバチ、キイロスズメバチ、ヒメスズメバチ等16種あり)
攻撃性も、毒性も高いハチです。
胴体、巣のいずれも他の種類のハチより大きく、毒針から毒液を飛ばします。
1度目よりも2度目に刺された時の方が危険で、「刺されるたびに毒の効きがはやくなる」といわれており、「一度でも刺されたことのある人」は一刻も早い治療が求められます。
万が一スズメバチに刺された場合、早急に病院で治療を受ける必要があります。
■アシナガバチ
(セグロアシナガバチ、フタモンアシナガバチ、キアシナガバチ等11種あり)
性格は基本的におとなしく、攻撃性も高くないためハチ自体や巣に近づかない限り刺されることはありませんが、巣を刺激したりすれば応戦してきます。中でもキアシナガバチはやや攻撃的です。
アシナガバチやスズメバチに刺されると、アナフィラキシーショックと呼ばれる急性アレルギー反応でめまいや血圧低下、呼吸困難等の重篤な症状を引き起こすことがありますので、特に注意が必要です。
■ミツバチ
(セイヨウミツバチ、ニホンミツバチの2種あり)
ミツバチは季節によって攻撃性が弱まることがなく、多数で襲ってきます。
刺されると針を皮膚に残していき、抜けにくいのもやっかいなところ。
■クマバチ
クマバチは滅多に人を刺すことはありません。
体が大きく、派手な羽音で飛ぶため、クマバチが近くにいるとつい逃げ出してしまいそうになりますが、
実際は非常に温厚で、相当刺激しない限り人に危害を与えることはありません。
【ハチに刺された時の対処法】
①さらなる被害を抑えるために、刺された現場から離れます。巣が近くにあるかもしれませんし、ハチの毒は仲間を呼ぶ効果もあります。
②流水で患部を流して傷口から毒の成分を流します。傷口の周囲をつまんで、血とともに毒を絞り出すことも有効です。
(ミツバチに刺された場合、針も取り除きます)
③抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏等の薬を塗布することも効き目があります。
※めまい、全身の腫れ、息苦しさ、じんましん、しびれ等の全身症状がみられる場合はアナフィラキシーショックの恐れがありますので、大至急、医療機関にて適切な処置をうけてください。
以上、ハチについて記してみました。
ハチを見かけても巣の近く以外ではほぼ襲って来ることはないので、なるべく刺激を与えないよう、人とハチが共存共栄できるように心がけたいものです。ハチたちも一生懸命に生きているので。
そして、高校球児もハチたちもその瞬間瞬間を全力プレーで進んでいるんだなあっていう、少々強引な締めにて今回分の記事はお開きに~。