お庭づくりの豆知識や、日々のこと
お祝いの花、胡蝶蘭が届いたら!上手に管理する方法と異変や花後の対処法などご紹介します
胡蝶蘭が届いた!どうしたらいいの?
胡蝶蘭を送る意味を知ろう
古くから蝶は「長寿」や「不滅」、「めでたさ」の象徴とされており、その蝶に似ている胡蝶蘭も縁起のいい植物として広まりました。
胡蝶蘭が届いたら
- 包装を取り外して解放してあげましょう。
宅配で届くほとんどの胡蝶蘭は保護のために和紙に包まれています。届いたらすぐにこの和紙を取り外しましょう。和紙はクリップやホッチキスで留められているので、花を傷めないように丁寧に外します。
また梱包によっては、倒れてしまわないように、段ボールに固定されている場合もありますので、取り出す際にも気を付けます。
そして、ラッピングはできるだけ早く取り外してあげましょう。 キレイにラッピングされているのでもったいないと感じるかもしれませんがそのままにしておくと鉢の中が蒸れてしまい、根腐れの原因になってしまうからです。
でもそうはいってもせっかく綺麗にラッピングされているものを外してしまうのは、少しもったいない気もしますよね。そこで、ラッピングは一番最初の水やりのタイミングで取り外してあげるようにして、それまでは楽しむようにしたらいかがでしょうか。
それでもラッピングを外してしまうのはもったいない、という方には、ラッピングは取り外しますが、使われていたリボンだけまた掛け直すという方法もアリです。リボンだけでもけっこう可愛いいですし、プレゼントでいただいたものだということも分かるのでおススメです。いかがでしょうか。
ラッピングの紙類は取り除いてリボンだけでも可愛いらしいギフト感がありますよね。
- 置き場所のポイント
胡蝶蘭を長く楽しむためには置き場所が大切です。
まず風通しの良い場所であること。ただし、窓際などは昼夜の温度差の影響が大きくなるので注意が必要です。
もともと湿度の高い熱帯ジャングルの木陰が自生地です。エアコン等の送風が直接当たる場所は萎れる原因になるので避けて、直射日光に弱いのでブラインドやカーテン越しの日光を浴びるくらいの場所が最適です。
気温は、昼間だと25度前後、夜は15度前後が胡蝶蘭にとって過ごしやすい温度です。 - 最初の水やりのタイミング
届いたばかりの胡蝶蘭、最初のみずやりはどのタイミングですれば良いのでしょうか。
胡蝶蘭の根は乾燥に強く、鉢の中を完全に乾燥させてしまっても平気です。1週間程度は水やりをしなくても大丈夫です。
鉢の表面の水ゴケなどを触ってみて、それが乾燥していたらはじめて水をあげる位で大丈夫です。なので上記のラッピングでも触れたように、数日間は綺麗なラッピングをしたままの胡蝶蘭を飾っておけると思います。
カーテン越しの室内で管理
上手に管理するために
季節の寒暖差がある日本で、一年を通して暖かい熱帯ジャングル原産の胡蝶蘭を長く楽しむためには管理の仕方を季節ごとに注意してあげる必要があります。
春
朝晩の冷え込みに注意。10℃を下回る時期は床ではなく高所に配置するなどの工夫をします。植え込み材の表面に注目して、乾いてきたタイミングから2、3日後にコップ一杯から二杯程のお水を与えてください。大体1週間から10日に一度のペースです。肥料は必要ありません。
梅雨~夏
湿度の高い梅雨時期は育成期のため、株が乾きすぎないように春よりも少し水やり量を多くします。水やりの頻度は10日に1度ほど。月に一度程度、ラン用の肥料を与えるとよいでしょう。夏場は特に直射日光とエアコンの風に注意して管理します。
秋
気温が下がってきますので朝晩の冷え込みに注意しながら管理します。15℃前後なら健康に保ちます。空気が乾燥してくるので定期的に霧吹きで葉水をしてあげましょう。肥料は減らしていき冬前には止めます。
冬
10℃を下回ると枯れてしまいますので、日中は20度、夜は10度以上の気温を保つように管理します。日中、窓際で管理している場合でも夜は気温が低くなるので移動させ、鉢植えを新聞紙などでくるむ方法などがあります。
冬の水やりは表面の植え込み材が乾燥したタイミングで少量与える程度で行います。ですが乾燥対策のために霧吹きで葉水は毎日行っても構いません。
胡蝶蘭に異変が。そんな時の対処法
気を付けて管理していても、何か様子がおかしいという場合もありますよね。そんな時に役立つ対処法をご紹介します。
葉が黄色く変色した
生育上の葉落ちですので、心配ありません。落ちた葉は花がらとともに取り除いてあげましょう。
葉が白く・黒く変色した
日光により葉焼けを起こしている可能性があります。変色した葉は元にもどりませんが見つけたときは鉢を移動して対処しましょう。
葉がしわしわに変化
葉にしわが入るのは水不足が考えられます。もし、水やりをしているのにそのような状態になった場合は、根腐れを起こして水を吸い上げられなくなったためにおこる水不足ということになります。その場合はまず、水やりのペースを抑えて様子をみます。植え替えは株を弱まらせることになるので、まずは様子をみてみることが第一です。
根が黒く変色
根が黒くなった場合は、根腐れやカビなどの病気の可能性があります。原因は水のあげすぎか多肥のことが多いです。一度黒く変色してしまった根は元にもどりません。消毒したハサミで切り取る方法と、根の場所によっては火であぶる方法があります。
花が咲き終わった後の対処法
花が咲き終わった後でも、お世話の仕方によれば、胡蝶蘭は再び開花してくれます。
そのまま二度咲させる方法と、花を来年も楽しむための方法についてご紹介しますね。
- 二度咲きさせる方法
胡蝶蘭の特徴の一つで、上手に管理する事で2度目のお花を咲かせる事が出来ます。花が終わった花茎の節を下から4、5節ほど残して切ります。株の状態にもよりますが、気温15〜25℃位の適正下であれば、1~2ヶ月で節から花芽します。開花は早くて数ヶ月かかります。但し、品種によっては開花が難しい胡蝶蘭もありますのでご注意ください。
また、二度咲きさせた株は株自体が弱ってしまいますので、次の年に花が咲かないケースが多くあります。
二度咲きのつぼみ
- 来年以降も花を咲かせたい
来年以降も花を咲かせたい場合は、消毒したハサミを使用して思い切って花茎を根元から切り取りましょう。花茎を切り落とすことにより、株が栄養を蓄えられるようになります。上手に管理すれば順調にいって次の春先に花が咲きます。環境によっては2~数年かかる場合もあります。
まとめ
いかがでしょうか。お祝い花の定番である胡蝶蘭をもらった時もうれしいですが、ポイントを押さえて適切に管理できれば数年にわたって花を楽しむことができます。大切に育てることで送られた方にも喜ばれるのではないでしょうか。
翌年無事に花を咲かせられた時の喜びはひとしおですよ♪ぜひ胡蝶蘭がお手元に届いたときは、こちらを参考に大切に育ててみてくださいね。