こんにちは!
GOOD2 GARDENです。
今回は、ガーデニング初心者さん必見、園芸用土について基本の種類からその特徴、知っておくべき土の処分方法や、再生方法まで。基本的知識をご紹介します♪
ガーデニングをはじめるときに、まず準備するものの1つが「土」です。園芸店やホームセンターではたくさんの種類が並んでて何を買えばよいのか迷ってしまいますよね。園芸用土は種類ごとに性質が違っていてそれぞれ特徴があります。ここで正しい知識を知って、育てたい植物に適した土をしっかりと選んで丈夫に美しく生育させましょう。ガーデニングがもっと楽しくなりますよ♪
それではいってみましょう!
園芸でいう、基本用土・補助用土・培養土とは
ガーデニングでいう園芸用土の種類は主に基本用土と補助用土、そして基本用土と補助用土をブレンドした培養土があります。
ここでは、それら3種の土の特徴や性質などをご紹介します。
基本用土
基本用土とは、用土の配合時に全体の5割以上を占める、ベースとなる土のことをいいます。
主に「黒土」、「赤玉土」、「鹿沼土」などの種類があり、それぞれ通気性、保水性、保肥性などに違いがあります。
補助用土
基本用土の性質をよりよくするために加えるのが、「補助用土」です。気性、保水性、保肥性などを改良するために用いる土のことで、主なものでも「腐葉土」、「ピートモス」、「バーミキュライト」、「パーライト」など、さまざまな種類があります。
培養土
培養土とは、数種類の基本用土や補助用土、肥料を混ぜ、特定の植物に合った配合に調節された土のことです。園芸店やホームセンターでよく見かけ「花・野菜用」「種まき用」「プランター専用」など、それぞれの栽培に適した土が配合されているものが多く市販されています。
基本用土
基本用土には、さまざまな種類と特徴があります。代表的なものをこちらで紹介します。
赤玉土(あかだまつち)
最もポピュラーな園芸用土です。関東ローム層の赤土を乾燥させ、ふるいにかけ粒子をそろえた土です。大粒、中粒、小粒と粒の大きさで分けて売られています。通気性、排水性、保水性、保肥性のバランスが良く、肥料成分は含まれていません。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
鹿沼土(かぬまつち)
栃木県鹿沼市付近の関東ローム層で採取される、軽石を主成分とする軽い土です。赤玉土と特性は似ていますが、赤玉土より酸性が強いのが特徴で、通気性、保水性に優れていますが、有機物をほとんど含みません。酸性土壌を好むツツジやサツキ、ブルーベリー等の栽培に使用されます。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…酸性)
黒土(くろつち)
別名黒ボクとも呼ばれます。赤玉土、鹿沼土と同じく関東ローム層で採取される、火山灰を母材とする表層土です。有機質を多く含む軟らかい土で、畑の土として利用される事が多く、保水性、保肥性に富むが、通気性、排水性が悪いので、腐葉土などを混ぜて使します。
(通気性…不良 排水性…不良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
日向土(ひゅうがつち)
日向土は宮崎県都城市で産出する軽石の一種で硬く崩れにくいのが特徴の用土です。ぼら土と呼ばれる事もあります。通気性と排水性に優れますが保水性と保肥性はほとんどありません。
(通気性…良 排水性…良 保水性…悪 保肥性…悪 PH…弱酸性)
荒木田土(あらきだつち)
荒木田土(あらきだつち)は水水田や河川の堆積土で、田土とも呼ばれます。粘土質の重い土で、保水性、保肥性は高いが通気性は低いです。乾いた状態ではダマになっている部分が混じりますが、水を含むと多少粘りが出て粘土状になります。スイレンなどの水生植物を育てる時に最適な用土です。
(通気性…不良 排水性…不良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
桐生砂(きりゅうずな)
山砂の一種で群馬県桐生市の付近で産出される火山性砂礫です。鉄分を多く含み、通気性と排水性が良い基本用土で、保肥性が少ないため山野草や東洋蘭などのあまり肥料を多く必要としない植物に最適です。
(通気性…良 排水性…良 保水性…やや不良 保肥性…やや不良 PH…中性)
補助用土
補助用土は改良用土とも呼ばれ、基本用土の性質をよりよく改良するための土のことです。補助用土にも多くの種類があり、代表的なものをご紹介します。
軽石(かるいし・パミス)
パミスという名でも流通しています。大粒は鉢底石として使用される他、軽くて強度もあり、通気性、排水性に優れるので、水はけの悪い土に混合したり、洋ラン、東洋ラン、山野草などの植え込み材料として使われます。
(通気性…良 排水性…良 保水性…やや不良 保肥性…やや不良 PH…弱酸性)
腐葉土
基本用土を、通気性・保水性・保肥性に優れたものに改良するための堆肥(たいひ)の1種です。秋や冬に枯れて落ちた樹木の葉や枝が長い年月をかけて、土状になったものです。広葉樹の落ち葉を発酵腐熟させたもので、通気性、保水性、保肥性に富み、有用微生物の働きを活性化して土質を改良します。欠点としては表面がカビやすい点とコバエが湧きやすい点です。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
堆肥(たいひ)
腐葉土と同様に肥料として使用されることが多い土壌改良材の1種です。
牛ふんや樹皮などの有機物を有機物を微生物によって腐熟させた用土のことで、たくさん種類があります。
通気性、排水性に優れ、有機物をふやし、団粒構造をつくります。有機肥料と混同されがちですが、堆肥は土の排水性や保水性を改善するための土壌改良材として使う物で、肥料分は少ないです。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…中性)
ケト土
ケト土は河川等の水生植物が枯れて水底に溜まり、長い年月をかけ粘土状に変化した土です。
水を含むと粘り気があり乾くと固くなる性質を活かして、盆栽の石付けや苔玉等に利用されます。
乾燥してしまうと使えなくなるので開封後はしっかりと密閉して保管します。
(通気性…不良 排水性…不良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
水苔(みずごけ)
ミズゴケ属の苔を乾燥させた物で、ブロック状に固められた物が流通していて、水で戻して使用します。
通気性・排水性・保水性・保肥性のバランスが良く、山野草や着生ラン、食虫植物等多くの用途に利用されています。
水苔にはグレードがあり高価な物ほど保水量が高くゴミも少ないので質が良いです。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
ピートモス
水ゴケやシダ類が堆積・腐植してできたものを細かく砕いた土のことです。
酸性が強いので、土を酸性に調整したい場合などに使用します。また、保水性、保肥性、通気性があり、無菌なので、室内園芸に利用されます。酸性を好むブルーベリーの用土としても最適です。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…酸性)
バーミキュライト
蛭石からつくった無菌の人工土で、とても軽いです。通気性や排水性が良く、保水性や保肥性にも優れる事から様々な培養土に使われているポピュラーな改良用土のひとつ。また、重さが非常に軽いため吊り下げ鉢や室内の観葉植物によく使われています。PHが中性で無菌で清潔なことから単体で種まきや挿し木用の土としても利用されています。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…中性)
くん炭
木材やもみ殻を低い温度でいぶして炭化させたものです。保水性・通気性・排水性の改善に使用されます。
また、色が白に近いほど強いアルカリ性をもち、酸性の土を中和してくれます。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱アルカリ性)
パーライト
黒曜石や真珠岩などの鉱物を焼成し発泡させた、白色粒状の人工土です。多孔質で排水性に優れ、軽量なのが特徴です。土に加えることで、保水性や排水性、通気性のバランスをよくしてくれます。
パーライトは単にパーライトとして販売されている事が多いですが、原料を確かめて用途にあった物を選びましょう。
黒曜石(通気性…良 排水性…良 保水性…不良 保肥性…不良 PH…弱アルカリ性)
真珠岩(通気性…不良 排水性…不良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱アルカリ性)
ゼオライト
火山岩が凝固してできた、沸石(ふっせき)とも呼ばれる天然鉱物です。表面が多孔質な網目構造となっており、保湿・保温効果に優れていて、湿度や通気性、保肥性があります。
(通気性…良 排水性…良 保水性…良 保肥性…良 PH…弱酸性)
培養土
培養土(ばいようど)とは数種類の基本用土や改良用土、肥料が配合された土のことです。
最近では花や観葉植物、野菜やハーブなど特定の植物向けに配合された培養土が数多く流通しています。安価で使い方も簡単なのでガーデニング初心者におススメといえます。
レカトン(ハイドロボール)
レカトンはハイドロカルチャー専用の用土で別名ハイドロコーンやハイドロボールという商品名で流通しています。
室内園芸向きで、土に比べると軽く清潔でなんと言っても洗って繰り返し使える事が特徴です。ハイドロカルチャーで育てる場合はこちらの土を使いましょう。
園芸用土の処分方法は?
古くなったプランターや鉢植えの土の処分は住宅の事情によっては捨て場所がなくて、悩む方も多いのではないでしょうか。園芸用土や砂利・石などは自然物のため、ゴミとして回収しないという自治体が多くあります。地域によって対応がちがいますのでお住まいの地域の処分方法を確認しておきましょう。
兵庫県神戸市
処分する場合、指定袋に片手で持てる程度に入れて、「燃えないごみ」の日に出す。なるべく繰り返し使うなど再利用を推奨しています。
兵庫県明石市
基本的に収集できず、土にある場所に返すとあります。少量ならば燃やせるゴミに出しても可。
大阪府大阪市
普通ゴミで可その際、ゴミに混ぜて少量ずつ出すようにする。
というように、一度に大量の土の処分はできない自治体が多いですね。そのほかの回収方法としては、
ホームセンターの回収サービスを利用する
ホームセンターによっては、使用済みの園芸用土を回収してくれるサービスを行っています。例えば、新しく園芸用土を購入したと同じ量の土を回収してくれるサービス、などです。お住まいのホームセンターでおこなっているかどうか確認してご利用ください。
土を回収してくれる業者に依頼する(有料)
地域の不用品回収業者に処分を依頼する方法もあります。こちらは有料です。電話かネットで申し込むことができます。
土の再生方法とその注意点
ガーデニングや家庭菜園で、植物を栽培し終わった土は何度も使用していくと、どんどん質が悪くなっていきます。古い土は育てた植物が害虫や病気にかかったとき、ウイルスや細菌が混じってしまったり、水はけが悪くなったりするので新たに丈夫な植物を育てる際にはおすすめできません。
土の再生方法
- 古い土を園芸シートにひろげて乾燥させます。その際、目に見える不純物は手で取り除きます。時々、スコップで土を混ぜて1週間ほど日に当てましょう。
- 園芸用の土ふるいにかけます。前後に動かすと、大・中・小の粒にわけられるものが多くあります。手作業よりもこまかい不純物を取り除きます。
- 夏:太陽光で熱消毒する作業をします。土をビニール袋にいれて水をかけ、日当たりのよい場所に1週間ほど置きます。
- 冬:冬の日差しでは熱消毒が不十分な場合があります。太陽光ではなく、土に熱湯をかけて消毒します。土のなかに潜んでいるウイルスを殺菌するためにゆっくりと熱湯をかけるのがポイントです。
- 消毒した土に腐葉土など補助用土で栄養成分を補充します。土をふかふかにしたり、水はけをよくしたりします。土壌改良材には、いろいろな種類があるため、育てる植物にあわせて選びましょう。
注意点
土の消毒にはある程度のスペースと時間、手間かかります。しっかり消毒できてないと、土中にウィルスや病気、害虫が残っていたりしますが一見してはわからないです。また、消毒や新しい培養土を混ぜるなど再生させた土であっても、同じ科に属する植物を育てたときには連作障害を起こすことがあります。特にナス科やウリ科、マメ科の植物に発生しやすいので、野菜のプランター栽培を楽しんでいる人は注意が必要です。
前回植えたものが病気にかかっていた場合などは特に消毒しきれずに次に植える植物も病気になってしまうということが多々あります。
手間と時間をかけて土を再生させてもせっかく次の植物が病気になってしまうと悲しいですよね。そんな時は新しい培養土に土を入れ替えることも検討しましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
ガーデニング初心者さんでなくても意外と知らない園芸用土の性質だったり、処分方法、再生方法など、お役立情報があったのではないでしょうか。
園芸用土の知識を深めて、ますます楽しいガーデニング ライフを♪