お庭づくりの豆知識や、日々のこと
人気のオリーブの木につく害虫について種類と駆除方法をご紹介
こんにちは。
GOOD2 GARDENです。
今回は、人気のオリーブの木の役に立つお話し♪
オリーブにつく害虫について、種類と駆除方法をご紹介します!
お庭で見かけることも多くなった、人気のオリーブですが、基本的には比較的病害虫に強いといわれます。ですが、そんなオリーブを好んで食害する虫もいるのをご存じですか。放置しておくと最悪の場合、枯れてしまうこともあるそうです。
幹につくものや、葉、地中の根につくものなど様々分かれますので、それぞれに対策が必要です。
- オリーブを好む虫たち
- オリーブ3大益虫の駆除方法とは
- オリーブに優しい益虫もいます
- まとめ
それでは、オリーブにつきやすい虫の対策についてご紹介していきます。
オリーブを好む虫たち
オリーブに被害をもたらす主な虫は、幹には天敵のオリーブアナアキゾウムシ、葉にはハマキムシやスズメガの幼虫がオリーブの3大害虫と呼ばれます。
なぜオリーブを好むのか?
もともとオリーブの実には、「オレウロペイン」という成分があり、これが多くの虫の嫌う成分であることから、比較的害虫に強いといわれています。ですが、中にはオリーブアナアキゾウムシなどのようにこの成分によって食欲を刺激される虫がいます。逆に言えばオリーブにつく虫はある程度特定の種類に絞られるのでそれぞれにあった対策をとればしっかり防ぐことができます。
- オリーブアナアキゾウムシ
オリーブの最大の敵で、枯れるまで食害するやっかいものです。もともと日本に広く生息していた固有種なのですが、外来種のオリーブが導入されてから発見されて名前の由来にもなりました。 - ハマキムシ ハマキムシの巣
4-11月に発生して、オリーブの枝の先端の柔らかい葉を好んで食害します。多発すれば、果実も食害を受けます。 - スズメガの幼虫
スズメガが発生する時期は6月頃から10月頃で、大量発生することはあまりありませんが、幼虫が1匹でも居ると、食欲旺盛で、黒い粒々の四角いフンを大量に残して、葉っぱがなくなるまで食い散らします。
オリーブ3大害虫の駆除方法とは
オリーブを育てていたら、実がなる楽しみもあることから、なるべく薬剤を使用せず対策したいですよね。
そのためには、日々の観察と見つけた場合には速やかに取り除くことが大切です。
オリーブアナアキゾウムシは根元にいる
オリーブアナアキゾウムシは幼虫も成虫も、木の根元あたりや木の下半分あたりにいます!オリーブアナアキゾウムシを探す場合は、木の根元から見ていきます。そうすると特に劣化した部分などに、小さな穴が見つかります。穴の周辺の樹皮を剥がして幼虫の食い跡や幼虫がいないか観察します。
こちらの写真は、オリーブアナアキゾウムシの被害にあったオリーブの木の根元部分です。小さな穴が無数にあり、かなり被害を受けている様子が見て取れます。成虫が樹皮に小さな穴を掘って卵を産み付けて、幼虫は内部を食い荒らしながら成長します。そうずると裏側を食い荒らされたオリーブの樹皮は腐ったり変色して劣化してしまいます。また成虫は夜行性で昼間は根元の落ち葉の影にかくれていることがおおいです。オリーブの樹皮と同じ色をしていますので注意深く見つけましょう。
<駆除方法>
オリーブアナアキゾウムシは見付けたらすぐ捕殺します。
また、殺虫剤にたよる場合は「スミチオン乳剤」などがよく使われます。4~8月のあいだに散布して散布回数は3回以内としましょう。収穫する場合は、収穫の21日前までに散布し終えます。
また、連続して使用するとオリーブアナアキゾウムシが耐性をつけてしまいます。再度使用する場合はほかの殺虫剤を試すなどして工夫する必要があります。
<ポイント>
オリーブアナアキゾウムシの場合、駆除したあとの手当ても大事です。被害に遭った樹皮の裏側が食い荒らされ、露出してしまったり、病原菌に感染してしまうからです。駆除が済んだら、すぐ食害跡に癒合剤や防腐剤を塗ってあげましょう。
ハマキムシは葉の変形に注目
オリーブの葉の様子を観察して、葉がくるっと丸まっていたり、数枚重なって綴られていたりするのを見かけたら、それはハマキムシが発生している可能性があります。葉の中には幼虫が隠れていて葉を食べて成長します。やがてさなぎになり、成虫になるとまた卵を産んで、その幼虫がまた葉を巻きます。(無限ループ!)また、幼虫の状態で冬を越すことができるやっかいものです。
<駆除方法>
幼虫に巻かれた葉を見つけたらすみやかに取り除きます。見つけた葉を開いて中の幼虫を駆除するか、葉ごと押しつぶします。
早期発見して早期の対応することが被害の拡大を防ぐなによりの方法です。
もしも、大量発生などで薬剤にたよる場合は、ゼンターリ顆粒水和剤(1000倍希釈)などがおすすめです。
スズメガの幼虫は黒いフンが目印
スズメガの害虫対策は、幼虫をみつけて駆除することが一番です。食欲旺盛で発生すると黒くて丸いフンをあちこちに残すので目印になります。毎日の観察で根気強く探して駆除しましょう。
また、スズメガの成虫は飛来してオリーブの葉裏などに卵を産みつけます。成虫が飛んで来ないように防虫ネットなどを利用するのも一つの方法です。
<駆除方法>
スズメガの幼虫は見つけ次第捕殺しましょう。
オリーブに優しい益虫もいます
益虫という考え方
ここまで紹介してきましたが、虫の中には益虫といって害虫を食べてくれたり花粉を運ぶなど、人にとって役に立つものもいます。これらの力を借りてオリーブに害虫がつきにくくするという考え方もあります。
- クモ
益虫としてよく知られるクモは、オリーブの木に住みつけばハマキムシや蛾などの害虫を捕食します。もしもオリーブの木でクモを発見したらすぐに駆除をせずに、害虫を捕食してくれるまで様子をみてもいいと思います。 - アシナガバチ
アシナガバチは主にハマキムシを捕食します。しかし、放置しすぎると近くに巣を作ってしまったり、蜂に刺されるトラブルに遭う場合があるので注意しましょう。 - テントウムシ
アブラムシだけでなく、ハマキガの卵などの、人の肉眼では確認しにくい卵を食べてくれます。 - ドロバチ
ドロバチはオリーブの木に生息する青虫類を捕まえて巣の中に持ち帰ってくれる益虫として知られています。ですが近くに巣を作ってしまう場合もあるので気を付けましょう。 - アリ
アリはハマキムシなどの害虫を食べてくれるオリーブにとってありがたい益虫といわれています。
ですが、オリーブにたくさんクモの巣が張ってもこまりますし、蜂のたぐいは人が刺されてしまってはいけませんよね。
正しい知識として知っておいて、日々のお手入れとあわせてバランスをとって害虫から守りましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
今、人気のオリーブですが、比較的害虫には強いものの、今回紹介したようにオリーブにしか寄ってこない特定の害虫がいます。それぞれに合った対策をしっかりと取って健康で丈夫なオリーブを育てていきたいですね。
それでは素敵なガーデンライフを♪