お庭づくりの豆知識や、日々のこと
コニファーの育て方
一年を通じて常緑の針葉樹で、洋風の庭に人気
コニファー
コニファーはヒノキやマツなどの針葉樹の総称です。園芸ではヨーロッパ原産の針葉樹のことを呼ぶことが多く、常緑性があり樹形や色も種類豊富なので、シンボルツリーや生垣、寄せ植えなど、さまざまな楽しみ方ができます。
植物名:コニファー (針葉樹の総称)
英名:Conifer
科目:マツ科、スギ科、イチイ科他
原産地:広く針葉樹林帯に分布
花言葉:不変、永遠
特徴
園芸用で主にヨーロッパから入ってくるヒノキやマツなどの針葉樹の総称をコニファーと呼びます。欧米では定番の庭木で、様々な種類があり、多くはすっきりとした姿と常緑の葉を特徴に持ちます。その他、こんもりしたものや葉色もシルバーリーフからライトグリーンの種類もあります。鉢植えから地植えまで用途も幅広いので、お庭の寄せ植えから生垣、シンボルツリーまで利用できます。またクリスマスシーズンには、園芸店で鉢植えが出回ったり、リースの材料になったりとコニファーは欠かせない植物となっています。
日本でも洋風の住宅の庭木としてよく見かけます。剪定によってオリジナリティを出すこともできることも魅力です。
主な種類
ゴールドクレスト
最もポピュラーなコニファーで、洋風の庭の生垣やシンボルツリー、寄せ植えなどによく用いられます。山椒に似た香りをもち、円錐形の葉姿をしています。成長が早く、耐寒性があります。日当たりと水はけの良い環境を好みますが、高温多湿に弱いです。
ブルーアイス
シルバーリーフの1つとしても知られる銀白色の葉が美しい品種です。新葉ほど青白く、季節を追うごとに緑色になります。自然樹形は幅の広い円錐形で真っすぐに伸びる幹から太い枝がまばらに伸びてきます。香りが強くあり、丈夫で育てやすい品種です。
環境
水はけと日当たりの良い場所を好みます。多少の耐陰性はありますが、日照不足が続くと枯れてくるのでなるべく日当たりの良い場所をおすすめします。とくにゴールドクレストや明るい緑色をもつ品種の場合、日当たりの良し悪しで、発色の良さもかわるので注意しましょう。鉢植えの場合、室内なら、日差しの入る明るい場所に置きましょう。外に置いたほうが元気に育ちます。また、コニファーは高温多湿に弱く、真夏の室外機の近くなどは枯れてしまいます。
コニファーを葉の発色よく丈夫に育てるには、日光を多く浴びせることがポイントになります。
水やり
鉢植え、庭植えともに植え付けた後はたっぷりと水やりをしましょう。しっかりと根付いて枝葉を伸ばすようになるまで、乾燥しないように水やりをします。
根付いた後は、鉢植えの場合、表面の土が乾いているときにたっぷり水やりをします。地植えの場合は基本的に必要ありません。しかし、真夏の高温乾燥時は、水やりをしましょう。
肥料
鉢植えの場合、3月と6月に液体肥料を与えます。
地植えの場合、年1回、3月の新芽が出始める時期に、油かすなどを、株元に施しましょう。
ブルーアイスなど、種類によっては肥料のやりすぎにより樹形が崩れるものもありますので多肥に注意しましょう。
土
水はけのよい土が好みです。市販の観葉植物用の土がよいでしょう。
地植えの場合、植え付ける場所に穴を掘り、掘り起こした土に、2割ほど腐葉土や堆肥をすき込んでおきましょう。庭土の排水性がよくない場合は軽石も混ぜておきましょう。
鉢植えでのポイントは新しい培養土を利用するようにしましょう。生育に影響がでるのと、病害虫の被害を防ぐためです。
剪定
コニファーは成長が早く、放置すれば樹形が乱れてくるので定期的な剪定が必要な樹木です。
剪定時期は年2回あります。
6月~10月に行う剪定は比較的容易です。ご自身ですることもできます。全体を刈りこむというよりは、葉の整理を行う感じで伸びすぎている枝や枯れてる枝などを落とします。素手でも簡単にできます。
3月~4月の剪定ははさみなどを使用し、しっかりと剪定を行っていきます。枯葉がついている枝や上に向かって伸びている太い枝を樹形を整えるために根本から切り落とします。強剪定ができたら、不要な枝を切っていく間引き作業をします。間引きをすると風通しがよくなり病気になりにくくなります。
ちなみに、葉の変色を避けるために、剪定には金属製でなくセラミック製の鋏を用いるか、なるべく手で不要な葉を摘み取ることをおすすめします。
なお、植え付けから3年未満の若木に対しては、強剪定は行わないようにしましょう。