お庭づくりの豆知識や、日々のこと
お庭を彩る「ボーダーガーデン」の作り方
こんにちは!
GOOD2 GARDENです。
今回は、イングリッシュガーデンの中でも特に代表的なガーデンスタイル「ボーダーガーデン」について詳しくご紹介します♪
- ボーダーガーデンとは
- ボーダーガーデンの作り方
- ボーダーガーデン作りのポイント
- ボーダーガーデンにおすすめの植物
- まとめ
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「 理想の庭を作りたい!『 初心者さん必見!基本のガーデンスタイルを押さえとこう♪ 』 」
1. ボーダーガーデンとは
ボーダーガーデンとは、複数の品種の花を一定のスペースに植える際に、塀や小道に沿って手前から奥にかけて高くなるように植物を配置するスタイルのことです。イングリッシュガーデンの代表的なスタイルで、イギリスで昔から行われてきた庭作りの手法で、ボーダーガーデンを取り入れるだけで洋風の庭のような雰囲気を演出することができます。
ボーダーガーデンでの大事なポイントは、手前部分は低い植物でまとめ、奥に行くほど高さのある植物を増やす、ということです。ボーダーガーデンを意識して庭をつくると、庭に奥行きを持たせて広がりが感じられるようになります。
一般のご家庭でボーダーガーデンを取り入れる場合は、お庭の通り道から外壁までの空間にボーダーガーデンを作るイメージが作りやすいかもしれません。ボーダーの幅は、1~2メートルあれば十分作れます。
次に、ボーダーガーデンの作り方をご紹介します。
2. ボーダーガーデンの作り方
- 土壌づくり:まず、植え付けるスペースの除草と土作りをしましょう。堆肥を混ぜて土を耕し準備します。植え付け時期は、一般的に春のほうがおすすめといえます。
- 植え付け①:同一植物をまとめて植えることにより、仕切り(ボーダー)を作るようにします。奥が高く、手前になるほど低くなるように植え込んでいきます。植え付ける順番として、1番奥の草丈が高くなるものから植え込んでいきましょう。
- 植え付け②:基本的に、手前の低い植栽には1年草や2年草を植えて華やかにします。奥側に植えるものは宿根草・庭木にすると手入れが楽になります。手前と奥の中間層には、宿根草だけでは冬が寂しくなりがちなので、球根や中型の1年草、つる性植物などをうえるとよいでしょう。
- 管理:春と秋に追肥をします。冬に宿根草や庭木の枯れ枝部分を剪定します。
1年を通じて庭の変化の様子をみながらよりお庭に相性のよい植物の組み合わせをためしてみながら理想のイメージに近づけます。
3. ボーダーガーデン作りのポイント
ポイントその1:宿根草を植える際は株間を広くとる
宿根草は1年草と違い、年々根が拡がり株も大きく成長します。ですので、宿根草の植え付けは成長を見越して1年草の株間15cm~25cmよりも広く取ります。植え付け時はお庭がスカスカする感じがあるかもしれませんが、成長を見守る楽しみもありますよ。
ポイントその2:隙間のスペースにはバークを敷く
植えてからすぐの宿根草の周りは隙間ができがちです。成長を待つ間の楽しみとして1年草を植えてもいいですし、バークチップなどをひけばお庭の雰囲気もよくなりますよ。雑草対策にもなるのでおススメです。
ポイントその3:園路を設ける
狭い庭でも、小さな園路を作ることで、高低差や奥行ができます。ボーダーガーデンは1~2mのスペースでも作ることができます。園路があれば短くてもも散策を楽しむことができます。むしろ狭いスペースを活かすのに最適なガーデンスタイルといえます。
ポイントその4:空間を演出する雑貨
空間演出のためのひとつにガーデンアイテムを置いて雰囲気を作る方法があります。陶器などの動物のオブジェや雰囲気のあるベンチやチェアなど雑貨店を中心にたくさん出回っていますのでそれらを配するとデザインに凝ったお庭を演出できますよ。
4. ボーダーガーデンおすすめの植物
■後方に向く背の高い植物
庭木
- コニファー
コニファーは、細い葉を密に茂らせる針葉樹の総称です。品種により高さの違いがあるものの、庭の目隠しにピッタリ。冬も葉を落とさずにグリーンを保つので、庭づくりにも人気の高い樹木です。 - ウエストリンギア
シソ科の常緑低木で、別名をオーストラリアンローズマリーとも呼ばれ、木立性のローズマリーに似ています。樹高は1~2mほどで、ウエストリンギアの方が葉の色が淡く枝も華奢で柔らかく、触れても香りがしません。
宿根草
- ジキタリス
草丈が高く50㎝程度から2m近くまで生長するためボーダーガーデンには欠かせない花といえます。釣り鐘型の花が下向きにたくさん咲き、色のバリエーションも豊富で見応えがあります。 - アナベル
セイヨウアジサイなどとも呼ばれます。真白なボールのような花を咲かせるアジサイで、比較的育てやすい植物です。 - アガパンサス
多年草で冬でも葉が枯れない常緑種と、枯れて休眠する落葉種の2タイプがあります。また、その2つの中をとった中間タイプと呼ばれるタイプもあります。多数の園芸品種が存在し、草丈が1mを超えるものから、30cmくらいまで幅広くあります。花色もバリエーション豊富です。
1年草
- ルピナス
日本の気候下では1年草または2年草の扱いです。ノボリフジという和名を持つルピナスは、その名の通り藤を逆さにしたような花を咲かせるマメ科の植物です。草丈が1mを越えるものから30㎝くらいまであります。花色は白、ピンク、青紫、紫、黄色など。 - デルフィニウム
日本の気候下では高温多湿の夏を乗り切ることができずに枯れてしまうことが多く1年草の扱いです。長い花穂が華やかなエラータム系と、きゃしゃな草姿に花をちらちらと咲かせるシネンセ系、さらに両者の中間的なタイプであるベラドンナ系が代表的です。
■中間層に向く植物
球根
- チューリップ
春を代表する花です。球根を秋に植えつけると1月ごろまで芽が出てきませんが、この間に根は伸びています。1月ごろから芽が出て葉が展開し、やがて花茎が伸びて4月ごろに開花します。芽が出ない間には1年草のパンジー・ビオラを植え付ける組み合わせはよく見られます。
宿根草
- オダマキ
もともと雑種をつくりやすい品種で多数の園芸品種があります。いずれも丈夫で、高さ30~50cm、株の中心からまっすぐ伸びた茎に赤、黄、青紫、白、桃色などの4~5cmの花を多数咲かせます。葉は根元にまとまってつきます。 - ガーベラ
お庭に明るい雰囲気をもたらす花として人気です。葉は地際に集まって茂り、花茎だけが長く伸びて咲くすっきりした草姿が特徴です。多彩な花色と、一重、八重、スパイダー咲きやセミダブルなど花形のバリエーションがあります。 - クリスマスローズ
人気の高い多年草で、多くは常緑ですが、落葉するものもあります。バリエーションが豊富で強健で育てやすく、ほかの多くの草花に先駆けて花を咲かせ、冬枯れの庭を彩ります。草丈は10~50cmほどです。
■手前に向く背の低い植物
宿根草
- アジュガ
シソ科の多年草で草丈低く地下茎で広がっていくためグランドカバーとして人気の植物です。春から初夏にかけて小さな花が楽しめます。 - ヒューケラ
葉色のバラエティが豊富で、葉が重なるように密に茂りカラーリーフプランツとして寄せ植えなどに使いやすく、人気の高い植物です。常緑性でほぼ一年中同じ草姿を保ち、日陰でもよく育ちます。 - ギボウシ
日陰でもよく育つ観賞価値の高い植物として人気です。葉は平たく、多くが楕円形で、縦に筋が入ったように見える葉脈が特徴的です。
1年草
- パンジー・ビオラ
ヨーロッパに自生する野生種から現在は多く交雑された園芸品種が登場しています。品種改良が進み、今では秋から春まで長期間咲く品種が多く出回り、花の少ない冬のガーデンになくてはならない存在になりました。 - ペチュニア
成長が早く丈夫なため、初心者にも育てやすい花として定番の花です。花は大輪の八重咲きから、小さな花をたくさん咲かせる多花性のものまで種類も豊富にあります。花色も様々あり、楽しませてくれます。
■その他アクセントに
- シルバーリーフ
ボーダーガーデンのアクセントにシルバーリーフはもってこいの種類といえます。シルバーリーフの中でも代表的なシロタエギクや、モクビャッコウなどはキク科の常緑植物なので花の少ない季節をつなぐ貴重な植物としても、ガーデナーにとってはお馴染みの存在です。
モクビャッコウ
- つる性植物
ボーダーガーデンのアクセントにつる性植物は欠かせません。
つる植物の女王の異名を持つクレマチスは、花色、咲き方ともバリエーション豊富です。花付きもよく、毎年よく咲いてくれます。春だけ開花する一季咲き、四季咲き、冬咲きなどがあります。この他にもワイヤープランツ・アイビーなどおすすめです。
クレマチス
アイビー
まとめ
いかがでしょうか。イングリッシュガーデンを目指して庭づくりをするならばボーダーガーデンの手法をおさえておくことは大事なポイントになります。1年を通して彩り豊かな草花の持つ魅力を最大限に生かすことのできるボーダーガーデン。自分だけの素敵な植栽を目指していくのもガーデナーの楽しみのひとつではないでしょうか。
それでは素敵なガーデンライフを♪