お庭づくりの豆知識や、日々のこと
日陰でも育つ美しい「シェードガーデン」の作り方
こんにちは!
GOOD2 GARDENです。
おうちのお庭を考える際、「うちは日当たりが悪いから・・・」と、ガーデニングをあきらめている方はいませんか?そんな方に知ってほしいこと、植物の中には、短い日照時間でも育つものが多く存在する、ということです。
日陰で作る庭を「シェードガーデン」と呼びます。
今回は、シェードガーデンとは、からその作り方、管理のポイント、そして日陰でも育つ植物をご紹介します。
日当たりが悪いから、とあきらめるのはまだ早い、美しいシェードガーデンを作りませんか。
それでは行ってみましょう♪
- シェードガーデンとは
- 美しいシェードガーデンの作り方
- 美しいシェードガーデンづくりのポイント
- シェードガーデンにおススメの植物
- まとめ
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1. シェードガーデンとは
シェードガーデンとは、日陰の庭のことです。もともとは、大きな木を植えて木陰をつくり半日陰を好む植物を配置した庭のことを指しましたが、現在では、特に日本の住環境下の庭づくりでは、建物の陰になってしまって日当たりの良くない庭や北側の花壇、玄関先の日のあたらないアプローチ部分なども含めてシェードガーデンと呼ばれます。
一般的には日当たりのよい庭が好まれると思いますが、実際にはなかなか理想的な日照時間が得られるとは限りません。また、一つの庭の中でも日当たりの良い場所と日陰になる場所が出てきます。
そこで、お庭づくりにおいて、日陰の場所でも、その環境に合った植物を選んで作る植えることで、美しいシェードガーデンにすることができます。
- 建物によって庭に半日しか日が当たらない
- 植栽スペースが北側にある
- 玄関までのアプローチが日陰になる
このようなお庭をお持ちの方は必見です。シェードガーデンの魅力は直射日光の当たらない、しっとりとした落ち着いたたたずまいにあります。また、日陰に向く植物は成長スピードが遅かったりするので比較的ローメンテナンスで済むのも特徴の一つ。シェードガーデンのコツを知って、素敵なガーデン作りにお役立てください。
2. 美しいシェードガーデンの作り方
木 陰:文字通り木で影ができる場所のことです。ライトシェードとも呼ばれます。木やその枝葉が日光をさえぎっている明るい日陰で、時折木漏れ日が差し込むような場所をさします。落葉樹の場合は、冬には日が当たる場所になります。
半日陰:1日に1~3時間程度の日照が望める場所、ハーフシェードとも呼びます。季節によっても日照時間は変わるので1年を通じて把握しておくことが大切です。
日陰の特徴に合った植物を植える設計図を考えましょう。デザインがまとまったら、次に土の準備をします。石や落ち葉などを取り除いて堆肥を混ぜ込むなどをして準備しましょう。シェードガーデンの土の水はけをよくしておくためには、さらに軽石やパーライトを加えて土壌改良をしましょう。植えつけの1週間ほど前に、粒状の化成肥料を加えてなじませたら植え付け準備完了です。
4. 環境にあった植物を植えましょう。
下記4.でご紹介するおすすめの植物などを参考に、短い日照時間で育つ環境に合った品種を選んで栽培しましょう。初心者の方ははじめは少数の種類からスタートして少しずつ増やしていくと失敗もなくおすすめです。
3. 美しいシェードガーデンづくりのポイント
美しいシェードガーデンを作るには、庭が「どのような日陰なのか」を考えて、そこで元気に育つ植物を選ぶのがコツです。例えば、1年草は1年草、多年草は多年草というように同じ仲間同士をまとめて植えるようにします。また、水やりの量を適切に調節できるように、同じ性質の植物を近くにまとめるなどして管理するとよいですよ。
美しいシェードガーデンを作るために、初心者の方でも取り入れやすいポイントをご紹介します。
1. 高低差をつける
植栽する植物を決めたら、草丈に注目しましょう。高さのある植物を奥の方に、低い植物を手前に配置するとスッキリと美しくまとまります。ボーダーガーデンの基本的な手法です。
2. レンガや自然石を使う
環境に合った植物を選ぶだけでなく、レンガやトレリスなどの構造物、自然石などで空間を補うのもポイントです。レンガや自然石はシェードガーデンのレイアウトに相性がよいばかりでなく、植物の数を調整したりするのに利用できます。また、日陰に向く植物はしっとりとした雰囲気を持つものが多いので相性がよくまとまります。さらに、明るい色味のレンガや砂利をチョイスすれば、それだけで日陰の庭全体にに明るい雰囲気をもたらします。
3. 種類によっては鉢植えにする
植物の一部を鉢植えにすれば、さらに植栽する種類の幅が広がります。1年を通じてシェードガーデンの日照条件は季節によって変わることが多いので、例えば夏場の直射日光が苦手な植物には快適な避難スペースになりえますし、日陰には耐えるけど、梅雨の長雨には向かない植物などは軒下に移動できるメリットがあります。シェードガーデンに好みの植物を地植えしたけどうまく育たなかった、という場合でも鉢植えで管理したら上手に育ったなんてこともありますので、お試しください。
4. シェードガーデンにおすすめの植物
例えば、木漏れ日の当たるような明るい半日陰は、多くの植物にとって生育しやすい場所といえます。特に、落葉樹の下は冬は陽だまり、夏は強い日差しを遮ってくれる理想的な環境となります。球根類だったり、夏場の暑さが苦手な草花も育ちやすく、あまり植える植物を選びません。またその一方でディープシェードといわれる日陰は、日中でも暗くなりがちなスペースです。林の中の木の根元をイメージしてみればわかりやすいですが、耐陰性のある強い植物を植えるといいでしょう。
次に、日陰の種類別におすすめの植物をご紹介します。
木陰/ライトシェード に向いてる植物
カレックス:ドライシェード向き。半日陰に耐えるカラーリーフとして常緑グラスとして活躍します。風で動く細長い葉の形状が美しい植物。明るいグリーンやゴールドに近い色、斑入り種など葉の色も様々あります。
シャガ:ダンプシェード向き。アヤメ科の日陰でも育つ常緑の草花です。日陰でも花を楽しむことができます。
半日陰/ハーフシェード に向いている植物
アジサイ:ダンプシェード向き。梅雨時期に開花するアジサイは耐陰性があり、初心者でも育てやすい植物です。
ヒューケラ:種類と葉の色が豊富で美しいヒューケラは、カラーリーフの代表格としてガーデニングに人気の植物。常緑で寒さに強く、育てやすい品種です。乾燥し過ぎないように注意しましょう。
フウチソウ:柔らかな葉が風になびき、サラサラと心地よい音を立てるので風情があります。葉色が明るく、白や黄緑の筋が入るものがあり、日陰を明るくします。非常に育てやすい植物です。和のイメージが強いですが洋風の庭や植物とも相性の良い植物です。
ティアレア:ダンプシェード向き。日陰から半日陰くらいまでの場所で、多くの花をつける丈夫な育てやすい多年草です。極端な乾燥と極端な湿度が苦手で、適度に湿り気を保つ土を好みます。
クリスマスローズ:花の少ない冬の時期に、うつむきがちにたくさんの花をつけるクリスマスローズはシェードガーデンで最も人気のある植物といえます。その花の美しさに魅了される方も多いです。花持ちは非常によく、年明け頃から長ければ5月頃まで花が残ります。乾燥が苦手なのでどちらかといえばダンプシェード向きです。
アジュガ:ダンプシェードガーデン向き。常緑の葉がほふく状に広がり、初夏に青紫などの花が縦に並んで咲きます。非常に丈夫で、ほとんど手がかからないのでシェードガーデン初心者向けの植物といえます。
セダム:ドライシェード向き。セダム属の多肉植物を総称して呼びます。日陰に向かないと思われがちですが、セダムの中には日本原産のものもあり、それらは日陰でも育つ種類が多くあります。日陰のグラウンドカバーに向いてます。
日陰/ディープシェード に向いている植物
ギボウシ:日陰の植物の代表格のひとつです。暑さや寒さによく耐え、非常に育てやすい丈夫な品種です。多年草で年々株が大きく育ちます。夏に白や紫のちいさな花を咲かせます。冬は地上部が枯れます。水はけがよく、栄養の豊富な土を好みます。
タマリュウ:常緑で育てやすく土を選ばないので、ほとんどお手入れを必要としません。日陰でも丈夫に育ちます。開花後に鮮やかな青い実をつけます。コクリュウやリュウノヒゲとも同じ仲間です。
ヤブラン:非常に乾燥に強く、耐陰性があり、日陰でも丈夫に育ちます。和のイメージがありますが、洋にもよく似合います。8月から10月にかけて薄紫色の花を咲かせます。花の後に付ける深い藍色の実も観賞価値があり人気の植物です。
ツワブキ:丸い厚みのある葉が特徴で、10月から12月頃に黄色い花を咲かせるツワブキはキク科の常緑の多年草です。黒っぽい緑色の葉を持つ品種のほかに、斑入りの品種などもあります。和のイメージがありますが、日陰によく耐える植物なので、洋でも取り入れられています。
※この他にも、シェードガーデンに向く植物はキョウガノコ、ラミウム、オダマキ、ナルコユリ、ホトトギス、スズラン、ハツユキカズラ、コケ類など、いろいろあります。
種類が豊富にありますので、おうちの庭との相性が合わなかった場合は、また違う植物にトライしてみながら、相性のよい組み合わせを見つけてみるのもガーデニングの楽しみの一つですね。
まとめ
いかがでしょうか。日陰で育つ植物ってこんなに多いんだ、ということは意外でしたでしょうか。今回ご紹介したほかにもまだたくさんの種類があります。さらに、日陰でも育つ植物は丈夫で手入れが簡単なものが多いので、ローメンテナンスの庭を作ることができるというシェードガーデンの大きな魅力を持っています。お家のお庭で日陰だから、とあきらめて放置しているスペースはありませんか。それはもったいありません。せっかくのスペースです。美しいシェードガーデンのお庭づくりにチャレンジしてはいかがでしょうか。
それでは素敵なガーデンライフを♪