お庭づくりの豆知識や、日々のこと
アベリアの育て方
常緑性の低木で丈夫な性質から公園や街路樹でもよく見かける樹木
アベリア
常緑性で性質が丈夫なため、特別な手入れをしなくても生長する手入れが簡単な低木です。開花時期も初夏から秋にかけてと長く、次々と小さな花を咲かせます。耐暑性も耐寒性もあり、公園や街路樹などさまざまな地域で育てられています。生垣にもぴったりでよくマンションなどのアプローチでも見かけます。
植物名:アベリア
学名:Abelia × grandiflora
和名:ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)
英名:Abelia
科目:スイカズラ科
属名:ツクバネウツギ属
原産地:日本、中国、ヒマラヤ、メキシコ
花言葉:謙遜、強運
特徴
アベリアの野生種は日本、中国、ヒマラヤ、メキシコに15種が分布する常緑、または落葉の低木で、日本には4種が自生しています。それが19世紀中期のイタリアで交配種が作られ、四季咲きに近い長い開花期や、半常緑でありながら寒さに強いという特徴を持つ、優秀な園芸品種といえます。日本では、公園や街路樹として植えられていることが多い低木です。和名は、花が羽根つきで使われる羽根の形に似ていることから花衝羽根空木(ハナツクバネウツギ)と呼ばれます。
アベリアの特徴で、開花期間が5月~10月と大変長く、寒冷地では冬になると葉が落ちてしまいますが、暖地では常緑を保ち、一年を通して葉を鑑賞することができます。品種によっては斑が入りやカラーリーフとしても楽しめるものがあります。
アベリアは約2cm程度の長さで小さい花をたくさんつけます。色は白やピンクなどです。樹高はそれほど高くはなく、1m~1.5mにとどまります。剪定で大きさを調整できるため、生垣としても使用されます。
環境
アベリアは日当たりが良いところで旺盛に育ちます。日陰の場合は花つきが悪くなることがあります。
土質は特に選びませんが、水はけがよい場所が適しています。また、暖地でも冬場の冷たい風にさらされると葉が痛んで落葉することがあります。
水やり
地植えの場合は特に必要ありませんが、夏の乾燥しやすい時期は、朝夕のどちらかに1回水を与えたほうがよいでしょう。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水を与えましょう。ただし冬場は水やりの頻度を抑えて、乾燥気味に管理しましょう。
肥料
アベリアを植えつける場合は、元肥としてマグァンプK大粒を土に混ぜ込んでおきます。また、寒肥として2月~3月に緩効性肥料をあげておくと、株を充実させることになります。開花期間の途中でも肥料をあげると花つきやが長持ちにつながります。9月すぎころから緩効性肥料を与えてみてもよいでしょう。
土
水もちと水はけがよく、腐植質に富んだ土壌でよく生育します。地植えの場合は、根鉢の2倍の深さと幅の植え穴を掘り、腐葉土を1/3ほど混ぜた土で植えつけます。
鉢植えの場合は、小粒の赤玉土5:腐葉土3:鹿沼土2の割合で混ぜたものや、市販の園芸用土などが適しています。
剪定・管理
アベリアは生育旺盛なので、強剪定にもよく耐えるので真冬以外はいつ剪定しても大丈夫。ただし、花つきを考えるのであれば開花期間に強剪定は避けたほうが良いでしょう。春から夏にかけては特にアベリアの枝がどんどん伸びる季節です。伸びすぎた枝があれば少しずつ切って整えてあげるとよいでしょう。秋から冬になり、花が終わった時期からは樹形を整えるために強剪定をするチャンスです。枝のつけ根部分まで切り戻して大きさを調整したり、古い枝を株元から切って更新したり、お好みの樹形に仕立て直しましょう。