お庭づくりの豆知識や、日々のこと
カイズカイブキの育て方
丈夫で育てやすく、生垣などに使われる植木
カイズカイブキ
常緑のカイヅカイブキ(貝塚伊吹)は、庭木や垣根に適した植木でよく知られています。
丈夫で育てやすく、生垣や庭木などによく植えられていますが、ナシなどの赤星病を媒介するため、ナシの栽培地の自治体では植樹が制限されていることがあります。
植物名:カイズカブキ
学名:Juniperus chinensis var.Kaizuka
和名:貝塚伊吹
科目:ヒノキ科
属名:ビャクシン属
原産地:日本
特徴
カイヅカイブキは乾燥に強く、とても丈夫で育てやすいので植木としてよく知られているヒノキ科の樹木です。です。成長は比較的ゆっくりと成長します。自然に育つと、葉は針のように細くならず鱗片状で、枝が太く直立しそのワキから出る側の枝葉がらせん状に巻きあがり、炎のような姿になります。また、カイヅカイブキは丈夫で扱いやすいのでいつでも剪定が可能なので、トピアリーなどの仕立物にも使うことができます。
日当たりの良い場所で育つ陽樹で大気汚染や潮風にも強く乾燥や刈り込みにも強いので生け垣などの用途にも向きます。
環境
日当たりの良い場所を好みます。日当たりの悪い場所では枝が枯れやすく生育が悪くなります。耐寒性があり、冬場に葉先が変色することはありますが枯れることはあまりありません。大気汚染や潮風にもよく耐えます。ですが強風に当たると葉が傷むので気をつけましょう。
水やり
植えつけ直後は、こまめに水やりをしますが根ついたら基本的に必要ありません。夏場の極端に乾燥する高温期には、朝か夕方に水やりをしましょう。鉢植えでは、極端に乾燥させないよう管理すれば大丈夫です。
肥料
カイズカイブキは、生育が旺盛なときは肥料は必要ありませんが、元気がなくなってきたときには、緩効性の肥料を株元に与えるとよいでしょう。目安は年に2~3回ほど。肥料が少ないと小枝が枯れてきます。小枝が枯れると枝葉の密度が低くなり、透けたような感じになってしまいます。肥料が効くと枝葉の伸びが良くなるので、こまめに芽先摘みの作業を行って樹形を整えましょう。
土
カイズカイブキは、水はけの良くやや乾燥気味で石灰岩質の土壌を好みます。肥料過多の土では徒長枝が多く伸びて見栄えが悪くなります。やせ土でも十分育ちます。
剪定
剪定の基本は、はみ出した芽先を摘み取ることです。樹形を整えるためにはさみなどを使うと葉先が茶色く枯れ込んで見栄えが悪くなるので、原則としてはさみを使わずに樹形の輪郭に沿って芽先を手で摘み取るようにします。同時に、木の内側に向かって伸びる芽も摘み取ります。春から秋の生育期にこまめに行うようにするとよいでしょう。こまめな芽摘みが美しい樹形を保つコツです。
球形に刈り込む場合は苗木のうちから数年かけて形を作っていく必要があります。苗木の樹芯を好みの高さに切り戻して上に伸びないようにしてから樹形を丸く整える剪定をします。その際になるべく葉先を切らないように刈り込むテクニックがいるので、剪定業者に頼むのもひとつの方法です。