お庭づくりの豆知識や、日々のこと
クチナシの育て方
とてもよい香りを持つ初夏の花植物
クチナシ
クチナシは寒さに強く、過酷な環境にもよく耐える常緑の低木で香り高い真っ白な花を6月ごろに咲かせます。また実は「山梔子(さんしし)」という漢方薬として古くから親しまれています。
植物名:クチナシ
学名:Gardenia jasminoides
和名:梔子
科目:アカネ科
属名:クチナシ属
原産地:日本
花言葉:とても幸せです、喜びを運ぶ、洗練、優雅
特徴
クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木で梅雨どきの6月に大型で純白の6弁花を咲かせます。花には香り高い芳香があり、秋になると橙赤色の実をつけます。この実は黄色の染料として利用される他に、漢方でも「山梔子(さんしし)」と呼ばれ用いられています。実は熟しても裂開しないことから、口が開かない、つまり「クチナシ」と名付けられたとされています。
現在、庭木でよく見かける品種は八重咲きのオオヤエクチナシであることが多く、この品種は花は豪華ですが実はつけません。
環境
日陰でもよく耐えますが、花つきをよくするためには日当たりのよい場所での栽培が向いています。ですが、夏の強い直射日光が当たるような場所でも、土が乾きすぎて生育が悪くなります。湿り気があり、腐植質の多い土質を好み、乾燥を嫌います。
また、寒さに弱い花木のため、寒冷地での地植えはおすすめしません。鉢植えで育てて冬場は霜がおりないように室内に取り込むなどして管理しましょう。
水やり
乾燥に弱いので、土の表面が乾いてたらたっぷりと水やりします。地植え、鉢植えともに水切れさせないよう注意しましょう。
特に真夏の高温乾燥の時期は水切れさせないように注意が必要です。
肥料
肥料は寒肥として2月、花後のお礼肥として8月に化成肥料と油かすを等量混ぜたものを株元に施しましょう。
鉢植えの場合は2ヶ月に1回を目安に粒状の油かすを株元に与えます。
また、8月のお礼肥のあとに肥料をあげすぎてしまうと枝の生長を促し、花芽の生長を阻害してしまうので避けましょう。
土
乾燥を苦手としているので、土は水もちのよいものが適しています。
赤玉小粒7:腐葉土3の配合度が適しています。地植えする際には、庭土に腐葉土を混ぜ込んで植え付けるとよいでしょう。
剪定
剪定の最適期は花が咲き終わった直後7月~8月ごろです。開花後に伸びた枝の先端に次の花芽ができるので、秋になってから剪定をすると花芽を失って来年咲かなくなります。
クチナシの剪定は、基本的に混みあった枝や枯れ枝を落として風通しをよくする方法「間引き剪定」をします。ヤゴと呼ばれる地際からまっすぐ伸びている枝があれば早めに切り落としましょう。
新しい枝を切り落とさないようにするのが剪定のポイントです。