お庭づくりの豆知識や、日々のこと
クロガネモチの育て方
縁起の良い木として人気があり、赤い実をつける常緑樹木
クロガネモチ
クロガネモチの名前が「金持ち」に通じることから、縁起のよい木として人気があり、公園や街路樹、おうちの庭木として使用されています。冬期に赤い実をつけ、観賞価値も高い常緑性の樹木です。
植物名:クロガネモチ
学名:Ilex rotunda
和名:黒鉄黐
科目:モチノキ科
属名:モチノキ属
原産地:日本、中国、ベトナム
花言葉:魅力、寛容、執着、仕掛け、用心
特徴
クロガネモチはモチノキの仲間で、日本の公園や街路樹、庭木として長年使用されている親しみのある樹木です。クロガネモチのほうがモチノキよりも多くの実をつけるため、人気があります。また、名前が「金持ち」に通じるため、縁起がいいとされています。もともとは、クロガネモチという名前の由来は、鳥を捕まえる時に使う鳥もちが樹皮からとれたので名づけられた、といわれています。
葉は5~10㎝、光沢があり、放射状によく繁ります。初夏に小さな白っぽい花を咲かせますが、上の部分に咲く為、目立ちません。秋から冬にかけての庭の色味が少なくなる時期に常緑の葉の中から小さな赤い実をたくさんつける姿は観賞価値があります。
耐寒性は普通ですが耐暑性が高く、日陰でも育ち丈夫なので、庭木だけでなく公園や街路樹としても多く使用されます。
クロガネモチは雌雄異株です。実の観賞を楽しみたい場合は雌株を選ぶ必要があります。現在、市販のクロガネモチは一つの木に雌雄の枝が接ぎ木されていることがほとんどです。購入前には事前に確認するようにするとよいでしょう。
環境
クロガネモチは地植えと鉢植えで育てることができます。水はけのよい肥沃な土があれば、日なたから日陰まで栽培が可能です。ただし、年数がたつと幹が太くなり根も張るため、庭植えの場合では建物や塀などの基礎に影響しない場所を選んで植える必要があります。
水やり
クロガネモチは、植え付けから2年未満の若いうちは、鉢植え、地植えともに、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。それ以降は自然降雨の管理で大丈夫です。夏で日照りの乾燥が続く場合は、適宜水やりをしてあげるとよいでしょう。夏季の水やりは朝か夕方に行うのがいいでしょう。
肥料
地植えの場合は2月に有機質肥料に骨粉を混ぜたものを、鉢植えの場合は3月に化成肥料を施します。
クロガネモチの観賞価値は美しい真っ赤な実といえます。この実をたくさんつくよう、与える肥料はリン酸を多く含む肥料を与えます。
土
クロガネモチは水はけのよい有機質の多い土を好みます。
赤玉土2:腐葉土1の割合で混ぜるとよいでしょう。
剪定
クロガネモチは生育の管理があまり必要ない樹木ですが、そのままだと見栄えが悪くなってくるので定期的な剪定が必要です。
最適期は7月。飛び出している枝、傷んだ枝、古い枝をカットします。その際は花が咲いた跡を残すように剪定します。この部分に実がつくため、切りすぎると実がつかなくなる場合がありますので注意しましょう。
また、強剪定をしないのであれば、9月~10月に実がついてから行ってもよいでしょう。
また、クロガネモチは樹高が10m以上に成長します。大きくなり過ぎてしまう前に適宜剪定を行います。
専門の業者に依頼するのも一つの方法です。