お庭づくりの豆知識や、日々のこと
トキワマンサクの育て方
常緑性で春に数多くの花を付けるところから近年、垣根に人気の庭木
トキワマンサク
銅色や緑色の葉っぱを密に茂らせ、春に濃いピンクの花を咲かせるトキワマンサクは生垣に仕立てれば個性的な庭を作ることができます。剪定にもよく耐えるので、好みの樹形に仕立てて楽しめるのも魅力です。
植物名:トキワマンサク
学名:Loropetalum chinense
和名:常盤万作
科目:マンサク科
属名:トキワマンサク属
原産地:日本、中国、台湾
花言葉:私から愛したい、おまじない、霊感
特徴
トキワマンサクは、マンサク科トキワマンサク属に1種のみの常緑樹です。落葉樹であるマンサクに対して、一年中葉をつけているためトキワマンサク(常盤満作)と名付けられました。
しなやかに伸びる枝に小さな葉が密につき揺れる姿が人目を惹きます。その枝先に集まるように花が細いリボンのような花弁で密に咲くため、株全体が花に覆われた見た目が美しく人気があります。
環境
日当たりのよい場所から明るい日陰でも育ちますが、花付きをよく色鮮やかにするためには日当たりの方がよく咲きます。日陰の場合、節が間延びして徒長した枝になる可能性があります。肥沃で水はけのよい土を好みます。
温暖な気候を好み、冬の寒風は苦手です。冬場はワラなどでマルチングしてあげるとよいでしょう。地植えは関東地方以南まで、以北は移動できるように鉢植えで育てます。
水やり
地植えの場合、植えつけてから2年未満の株は、水やりの管理が必要です。土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
2年以上たつ株は乾燥が続く時以外は水やりの必要はありません。しかし与えるときはたっぷりと与えるようにしましょう。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにして管理します。
肥料
肥料はチッソ分が多いものだと葉の成長を促し花付きはよくなくなってしまいます。油かすと骨粉を混ぜたものを使用するとよいでしょう。
地植えの場合は2月ごろ寒肥として有機肥料を株元の周辺に埋めておきます。生育が悪いようなら9月ごろに追肥してもよいでしょう。
鉢植えの場合は3月ごろに化成肥料を株元に施します。
土
水はけの良い有機質の土を好みます。配合土の場合は赤玉土中粒1:完熟腐葉土またはバーク堆肥1の割合または、6:4で混ぜるとよいでしょう。
剪定・収穫
トキワマンサクは、自然と樹形が整うのであまり特別な剪定は必要ありません。樹形が乱れてきたと感じたら、花が咲き終わるのを待って6月中までに剪定します。その際は枝が混み合った場所を間引いて風通しをよくしておき、枯れた枝や伸びすぎた枝を根元から切り落としていきましょう。
この剪定の時期が遅れると、枝先にできる花芽を一緒に切ってしまうことになり、翌年の花付きが悪くなってしまうので注意しましょう。
もしこの時期以外でも樹形を乱す徒長枝などがあれば、随時切り戻すか、元から間引いて大丈夫です。