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シダレモミジの育て方
モミジの中でもしだれた枝姿と紅葉の美しさが人気の落葉樹
シダレモミジ
ヤマモミジの園芸品種であるシダレモミジは枝が垂れさがるように繁り、紅葉の季節を彩ります。落葉樹で成長が比較的遅めで、耐寒性や耐暑性に優れてはいますが育て方にコツが必要な庭木です。
植物名:シダレモミジ
学名:Acer palmatum var. matsumurae cv. Ornatum
別名:枝垂れ紅葉
別名:カエデ
科目:ムクロジ科
属名:カエデ属
原産地:日本、中国、北アメリカ、ヨ-ロッパ、北アフリカ
花言葉:節制、遠慮、自制
特徴
シダレモミジはヤマモミジの園芸品種の1種です。枝が垂れているのが大きな特徴です。葉の形は7~9つに分かれ、切れ込みが深く、ギザギザしています。一般的なモミジと比べても多めです。別名でカエデとよばれることもあります。
また、大きく分けて「青しだれ」と「紅しだれ」に分けられます。
青しだれは和風庭園によく使われていて、枝が冬でも緑色をしていることからこのように名付けられました。葉は夏は緑色、秋ごろになると黄色もしくは褐色に色づくのが特徴です。
紅しだれは春に出る葉が紅色に芽吹くことからこのように名付けられました。多くの品種がありますが、葉が夏は緑色に、秋には黄色あるいは褐色に変化して落葉していきます。この色の変化がとても美しく趣があり、シンボルツリーとして人気が高い庭木です。
環境
日当たりがほど良い風通しの良い戸外が最適です。強い直射日光では葉焼けの原因になることがあります。通気性と水はけがよく、適度な湿度を保つ肥よくな土でよく育ちます。
鉢植えの場合は、夏は半日陰に移動します。冬は風、霜があたらない陽だまりに置きます。室内にはあまり取り込まず、取り込んでも冷暖房の風が直接当たらないよう注意が必要です。
水やり
水を好むので、水切れに注意して管理します。
地植えの場合は、水やりは基本的に不要ですが、日照りで乾燥している場合などには様子をみて水やりをしてあげると元気に育ちます。葉がしおれたり湾曲を起こしていたら水不足のサインです。
鉢植えの場合は水切れをおこさないように、土が乾いたら、鉢底から水が流れるくらい十分与えます。春から秋にかけては1日2回ほどを目安にあげます。冬場は2~3日に1回程度を目安にします。
肥料
若木のうちは、有機性肥料を4~6月にそれぞれ1回施します。
成木の場合は落葉後すぐの10月に、有機物と緩効性の化成肥料を混合したものを施します。そしてさらに4月にもう一度与えます。枝垂れもみじは落葉して休眠期に入ってからその後、早い時期から吸水を始める性質があるので、遅れないように肥料を施しておくことがコツになります。
肥料は「玉肥」や「バイオゴールド」などがおすすめ。
土
通気性と水はけがよく、適度な湿度を保つ肥よくな土を好みます。
配合土の場合、赤玉土7:腐葉土1:黒土2の割合するのがおすすめです。盆栽の場合は、赤玉土のみを用いることもあります。
剪定
最適期は、落葉後すぐの11月下旬~2月上旬にかけてです。徒長枝や込みいった枝などを剪定します。2月になると枝垂れもみじは眠っているように見えても活動を始めています。枝を切ってみると水分が垂れてくるのが活動の判断の目安になります。真冬の寒い時期に外での作業は大変ですので、落葉後すぐに行うのがおすすめです。
もしも、冬の剪定時期を逃した場合は7月の始め頃に剪定します。ですがこの時期の剪定は、樹形を整える程度の徒長枝を切る程度にとどめましょう。
剪定方法としては間引き剪定がおすすめです。細い枝をできるだけ残し、不要な太い枝を間引いていくようにすると、すっきりとした見た目になります。