お庭づくりの豆知識や、日々のこと
シデコブシの育て方
大きな花と芳香で春の訪れを知らせてくれ、育てやすい人気の庭木
シデコブシ
大きな美しい花と心地よい香りで春の訪れを告げるシデコブシ。育てやすいこともあり庭木として人気があります。株が小さく、管理しやすいところも魅力の一つです。
植物名:シデコブシ
学名:Magnolia kobus
和名:幣辛夷、四手拳
別名:ヒメコブシ
科目:モクレン科
属名:モクレン属
原産地:日本、朝鮮半島
花言葉:歓迎、友愛
特徴
シデコブシは、花が美しいモクレン科の落葉高木です。品種も多く、庭木としてよく流通しています。モクレンに似た花を咲かせますが、華奢な花弁がより可憐な印象を持ちます。シデコブシは花の付け根に葉がついていて、モクレンは葉がついていません。属名からマグノリアと呼ばれ、海外でも人気の高い花木の一つです。花期は3月~4月で花色は白からピンク、分枝した枝の頂部に、6~11㎝ほどの大きさの花を一輪咲かせます。
シンボルツリーや庭木として人気のシデコブシは、日本の植物で岐阜県、愛知県、三重県などの東海地方を中心に栽培されていますが、自生原種は実は絶滅危惧種とされています。
丈夫で育てやすく、環境が整えば、基本的には夏の暑さや冬の寒さにも強いので、ほったらかしでも育てる事が出来るほど健常な庭木です。
環境
シデコブシは初心者でも育てやすい庭木の一つです。日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも十分に耐えられます。
ただやや湿り気のある場所を好むため乾燥しやすい場所には向きません。
水やり
若木のうちは、定期的に水やりを行います。やや湿り気のある土壌を好むので、成木になったら基本的に水やりは不要で自然降雨で十分ですが、日照りの乾燥が続く場合には、様子をみて水やりをしてあげましょう。
また、地中の乾燥を防ぐために株本をマルチングするのも効果的です。
肥料
シデコブシは多くの肥料を必要としません。
若木のうちは定期的に有機肥料を施しますが、成木になれば、春に土質を改善する目的で堆肥と有機肥料を施せば、そのあとは特に必要ありません。
土
保水性と通気性のバランスのよい土が最適です。
配合土の場合は赤玉土6割:バーク堆肥4の割合がおすすめです。
地植えで植付ける場合に土質が悪い場合は必要に応じて通気性を高める川砂や軽石等を混ぜます。肥沃さを高める場合は堆肥や腐葉土等の改良用土を混ぜて土壌を改善します。
剪定
シデコブシの剪定の最適期は、12月から1月ですが、剪定で花芽を切り落とさないようにするためには、花の終わった直後の4月から5月に行うと分かりやすいので剪定しやすいです。
生命力の強い庭木なので、最適期以外でも特に問題はありません。自然樹形でも十分美しくなります。
剪定する方法としては、木の内部に伸びる徒長枝や根元から出るヒコバエを元から切る程度にとどめましょう。これらの枝透かし剪定と切り戻し剪定を併用して大きさを維持するとよいでしょう。