お庭づくりの豆知識や、日々のこと
シバザクラの育て方
春にピンク色の花を一面に咲かせグランドカバーに人気
シバザクラ
春にピンク色の花を一斉に咲かせる植物です。地面に広がって育つことから、グランドカバーとして庭で育てられることも多く人気の植物です。地面にしっかり根を張り、寒さにも強く、病害虫被害もあまりなく育てやすい事から、土手などの土流失防止として植えられる事もあります。
植物名:シバザクラ
学名:Phlox subulata
和名:芝桜
別名:モスフロックス
科目:ハナシノブ科
属名:フロックス属
原産地:北アメリカ
花言葉:臆病な心、希望、忍耐、合意、燃える恋、温和
特徴
シバザクラは、ハナシノブ科の多年生植物で春になるとサクラに似たかわいい花を一斉に咲かせます。一面に咲く姿はまるで花の絨毯のようになり見ごたえがあります。茎はまるでシバのように広がり、花色も、薄ピンクから濃いピンク、白や紫、白いふち色の入る覆輪系もあり、バラエティー豊富にあります。
葉は常緑で、地面を覆いつくすように密生し、土の流失も防ぐため、土手などの斜面などでも利用されています。芝ほどは踏圧に強くないので、人が踏まないところで育てるのがおすすめです。
しっかり根を張り、病気や害虫などにも強く、地植えでも鉢植えでも育ち、増やし方も簡単でガーデニングに人気の植物です。
数年育てる場合は、株の上から土をかけてすり込むようにならす目土(めつち)を行う必要があります。目土は地面と茎とのすき間をなくす目的で、新根の発生を促して乾燥から守る役割があります。
環境
日当たりと水はけのよい土壌を好みます。水はけが悪いと、株が蒸れて枯れやすくなります。その場合は、土にパーライトや軽石、腐葉土などの有機物などをすき込んで、土壌改良します。寒さには強いので冬は特に防寒を行う必要ありません。
茎が横に広がる性質を持つのでグラウンドカバーに利用できますが、踏みつけには強くないので芝生のような使い方は適しません。
水やり
植え付けてから根がはるまでは、土が乾きはじめたらたっぷりと水を与えましょう。根ついた後は、地植えの場合水やりは必要ありません。鉢植えの場合は土の表面が乾いてから、たっぷりと水やりをしましょう。
いずれも蒸れると葉や根が傷むので、過湿に注意です。
肥料
植え付け時に緩効性の化成肥料を土に混ぜましょう。その後は、液体肥料を1週間おきに2~3回与える程度で充分です。もしくは3月末ごろと花後に緩効性化成肥料を置き肥してもよいでしょう。
花つきが悪くなるので、窒素成分の多い肥料は避けます。
土
水はけのよい土を好みます。配合土の場合は赤玉土小粒6:腐葉土2:川砂2の割合がおすすめです。
市販の草花用培養土に川砂を1~2割混ぜてもよいでしょう。
地植えの場合は、植え付ける1週間前に土を耕して、堆肥や腐葉土を2~3割混ぜ込んでおきます。水はけの悪い土の場合には、さらにパーライトや軽石をすき込んで、土壌改良しましょう。
剪定・管理
成長期に株が密生しそのままだと風通しが悪くなって、蒸れて下の葉っぱが枯れてしまう場合があります。混みあっている部分は適宜間引いて風通しを良くします。
また、長く育てていると、根が地上に浮き上がってきます。その根を土に埋めていく目土(めつち)という作業をします。
茎の下半分が埋まるように上から土をかぶせるようにします。乾燥を防ぐのと発根が促され、株の生長を促す役割があります。
花後に、茶色くなって枯れた花がらを切るようにして刈り込みましょう。梅雨の時期までに行い、株の蒸れて枯れるのを予防しましょう。1か月後ごろに新芽が吹いてきます。
数年同じ場所で育てていると株元近くの茎が木のようになって花付きが悪くなります。全体的にそこだけはげたようになり見栄えが悪くなります。そうならないためには、定期的に株分けやさし芽であらかじめ苗を作っておいて、老化した株を抜き取って腐葉土や堆肥を足して新たな苗を植え直す作業が必要になります。