お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ハナモモ(ホウキハナモモ)の育て方
花を観賞するために生み出された桃の仲間
ハナモモ
江戸時代より品種改良が盛んに行われてきた、花を鑑賞して楽しむ落葉低木。耐寒性や耐暑性があり、初心者でも育てやすい花木です。果実のなる桃とは違い、花を楽しむための剪定が大切なポイントになります。
植物名:ハナモモ
学名:Prunus persica
和名:桃、花桃
科目:バラ科
属名:サクラ属
原産地:中国
花言葉:気立ての良さ、恋の虜、恋の奴隷、あなたに夢中
特徴
ハナモモは、バラ科のサクラ属の植物で、江戸時代より花を観賞するために改良されてきたモモの種類です。サクラの開花時期に前後して八重の花をたくさん咲かせます。
花色は濃いピンクから淡いピンク、白、赤などで鮮やかな色味をもちます。
中国原産ですが、日本へは古く弥生時代から渡来したといわれています。その後、平安時代には桃の節句として祝われ、ハナモモが観賞されるようになりました。
品種改良は江戸時代に入ってから盛んにおこなわれました。樹形には立ち性、枝垂れ性、ほうき立ち性があり、狭いスペースにはほうき立ち性、広い場所には立ち性や枝垂れ性など、場所に適して樹形を選ぶことができるのも特徴のひとつです。
環境
地植えの場合は、十分なスペースと日当たり、水はけのよい場所を選んで植え付けましょう。日光が足りない場合、枝が徒長して花つきも悪くなります。
また、強風にさらされると枝が折れたり根本から倒れたりする場合があります。強風に直接当たらない場所を選びましょう。台風にも注意が必要です。
水やり
地植えの場合は、植え付けてから根付くまで約2週間ほどは土が乾いたらたっぷりと水やりをします。そのあとは基本的に必要ありません。ですが夏の高温乾燥が続く場合は土の様子をみて極端に乾燥しないように、朝か夕方に水やりをするのがおすすめです。
肥料
2月から3月の落葉期に、寒肥として緩効性化成肥料や油かすなどの有機質肥料を施します。
また花後と7~8月に油かすと骨粉をあわせた有機質肥料を根元から少し離れた場所に埋めて追肥してもいいでしょう。
土
水はけがよい土を好みます。植え付け1週間ほど前に腐葉土や堆肥を3割ほど土に混ぜておきましょう。
配合土の場合、赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で混ぜた土がおすすめ。赤玉土中粒5:腐葉土3:川砂2の割合で混ぜた土などもおすすめです。
剪定・収穫
ハナモモは、樹形を維持して、花を数多く咲かせるために、毎年の剪定が大切なポイントになります。
時期は、花が咲き終わってからなるべく早い時期で新芽ができる8月までには済ませましょう。新しい枝が複数のびるように、花のついた枝の基部の3芽ほどを残して剪定をします。
8月以降に剪定してしまうと、花芽が出来ているので翌年の花数が少なくなってしまいますので注意しましょう。
もしも落葉した冬場などに剪定する場合は、枯れ枝や込み合った枝を切る程度にします。
ひごばえなどは見つけ次第切り取って大丈夫です。