お庭づくりの豆知識や、日々のこと
高麗芝の育て方
日本芝の代表格で日本の風土によく合う人気の芝
高麗芝
日本では一般的に芝というと高麗芝をさすことが多い品種です。草丈が短く、草が密集して生えるので繁茂が美しいという特徴から公園や競技場などで広く親しまれています。手入れが必要な芝の種類でも比較的扱いやすいので、自宅のお庭にも人気があります。
植物名:高麗芝
学名:Zoysia pacifica
英名:Manila grass
和名:コウライシバ
科目:イネ科
属名:シバ属
原産地:中国
特徴
芝生には大きく分けて日本芝と西洋芝があります。日本芝はその名の通り高温多湿に適した日本の環境に合った性質を持つ芝の種類です。高麗芝は日本芝の代表的な品種の芝です。
日本では東北以南で最も多く使用されています。葉の幅は野芝よりも細く、刈込みによって密度も細かく、見た目にも綺麗な芝生になります。
日本芝の特徴として、冬になると寒さで茶色くなって冬枯れをします。また、西洋芝に比べて葉っぱが硬く荒いために座るとチクチクするのも特徴です。
環境
日当たりの良い、風通しの良い環境を好みます。
生育適温は23℃〜35℃で、気温が10℃以下になると生育が止まって、冬枯れといって地上部が枯れたように茶色く色が変化します。
水やり
気温と環境によって変わってきますが、基本的に春の青くなりだしたころと秋は様子を見ながら2,3日に1度程度を目安に、夏場は毎日水やりをしましょう。冬は休眠期なので水やりは必要ありません。水やりをする際は、底の土まで染み込むようにしっかりと水やりをしましょう。
肥料
肥料不足になると徐々にところどころが禿げてきてしまいます。
そうなる前に生育期の春から秋には、様子を見ながら肥料を与えます。市販の芝生専用の肥料をおすすめします。
また、真夏の猛暑日などでは肥料焼けを起こしやすくなるため、なるべく避けましょう。
土
水はけの良い土壌が適しています。
また、芝の管理で大事なポイントは、しっかり整地を行って水たまりを作らないことです。水たまりがあるとそこに芝が生えなくなってしまいますので、芝を貼る前にしっかり整地をしましょう。
管理
芝生をきれいに保つためには、1年を通じた手入れが欠かせません。高麗芝の場合、休眠期があける2~3月ごろに春の準備を行います。
冬の間に生えた雑草を取り除き、土のへこみをなくすように目土(めつち)を行います。また、根が密集している場所には地面に穴をあけるエアレーションをし、肥料を施して春の生育期に備えましょう。
春の生育期を迎えると、冬の間に茶色くなってた葉が青々としてきます。秋ごろまでの生育期には、除草と刈込みと水やりを適宜行いましょう。
夏には夏越しのお手入れ方法があります。
梅雨が明けたら水不足にならないように注意して、週1回程度、15~20mmを目安に芝を刈り込みます。
6月と8月ころに芝生専用肥料を追肥しましょう。
11月ごろからの冬期になると、高麗芝は休眠期を迎え、地上部は茶色く冬枯れしていきます。この時期の水やりや施肥は不要です。雑草が生えてたら取り除きましょう。
そして、サッチングという、枯れた芝を取り除く作業もこの時期に行います。