お庭づくりの豆知識や、日々のこと
姫高麗芝の育て方
高麗芝より葉が細く柔らかい特徴をもつ日本芝のひとつ
姫高麗芝
姫高麗芝は、高麗芝と区別され、主にゴルフ場や競技場、お庭の芝生としても人気の日本芝の一種です。
日本で高麗芝が品種改良されたものですが、高麗芝に比べ、葉が細く柔らかい特徴をもつ他に成長するスピードが早いため、その分手入れの手間も必要になってくる品種といえます。
植物名:姫高麗芝
和名:ヒメコウライシバ
科目:イネ科
属名:シバ属
原産地:日本
特徴
芝生には大きく分けて日本芝と西洋芝があり、日本芝はその名の通り高温多湿に適した日本の環境に合った性質を持つ芝です。
日本芝の中でも代表格といえる高麗芝(コウライシバ)の品種の中で、さらに葉の細かい品種があり、葉の幅が2mm以下の品種は、高麗芝と区別されて、姫高麗芝と呼ばれています。
姫高麗芝は見た目が綺麗なことが特徴で、日本で高麗芝を品種改良して作られました。見た目が美しい姫高麗ですが、高麗芝に比べて管理に手間がかかるため、主にゴルフ場や競技場などで利用されている他、お庭の芝生としても人気があります。
高麗芝との違いは主に、
高麗芝よりも葉が細く(2mm)細かい。
生育期も高麗芝より少し長いので、緑の芝生の期間を長く楽しむことができる。
高麗芝より成長が早いために、芝刈り等の手入れの手間が多くかかる点。
葉が細くて高麗芝より柔らかいため、高麗芝に比べて病害虫に弱いという点。
以上が挙げられます。
高麗芝と同じく、冬には表面の芝が茶色くなる冬枯れをします。
環境
日当たりの良い、風通しの良い環境を好みます。
生育適温は23℃〜30℃です。気温が10℃以下ですと生育が止まり、地上部が枯れたように茶色く色が変化します。
水やり
環境によって違いますが、基本的に春から梅雨までの時期は2,3日に1回程度を目安に水やりをします。梅雨時期は不要です。梅雨明けから夏の時期は、毎日の水やりを欠かさないようにしましょう。朝のうちにあげるのがベストです。秋、10月くらいから徐々に水やりの回数を減らしていき、冬場、11~3月くらいまでは水やりは必要ありません。
また、水やりをする時は、芝の表面が湿っているだけでなく、底の土まで染み込むにしっかりと水やりをしてください。
肥料
肥料は市販されている、芝生専用の肥料がおすすめです。肥料には液体と固体のものがあり、それぞれ効果が違います。
速効性を求めるなら液体が適しています。様子をみて使い分けるとよいでしょう。
施肥の頻度は4月から8月までの生育期には月に1回程度を目安に行います。それ以外の季節は特に必要ありません。
また、真夏の猛暑日は肥料焼けを起こしやすいので出来るだけ避けましょう。
土
水はけの良い土壌で元気に生育します。
管理
芝生をきれいに保つためには、1年を通じた手入れが欠かせません。日本芝の休眠期があける3月ごろまでに春の準備を行いましょう。
冬の間に生えた雑草を取り除き、土のへこみをなくすように目土(めつち)を行います。また、根が密集している場所には地面に穴をあけるエアレーションをし、肥料を施して春の生育期に備えます。
春の生育期を迎えると、冬の間に茶色くなってた葉が青々としてきます。秋ごろまでの生育期には、除草と刈込みと水やりを適宜行いましょう。
芝刈りには、芝刈り機とバリカン、芝生バサミを駆使して行います。広い面は芝刈り機でカットし、バリカンで狭くて芝刈り機が入れない場所を刈ります。芝生バサミは植物や建物と接触しているところなどを安全に切るために必要です。
根元の3分の1より下の部分を切らないように注意しましょう。
芝生はさみ
姫高麗芝の芝刈りは、8月から10月半ばまでは、10日に1回程度行うようにしましょう。それ以外の期間では、4月ごろから、2、3センチを保つように芝刈りをして管理します。
また、高麗芝と同じく、人の踏みつけなどに強く、日陰でも育てやすい芝種となります。
夏には夏越しのお手入れ方法があります。
梅雨が明けたら水不足にならないように注意して、週1回程度、15~20mmを目安に芝を刈り込みます。
6月と8月ころに芝生専用肥料を追肥しましょう。
11月ごろからの冬期になると、休眠期を迎え、地上部は茶色く冬枯れしていきます。この時期の水やりや施肥は不要です。
サッチングという、熊手などの道具を使ってゴミを掻きだし、枯れた芝を取り除く作業もこの時期に行います。