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ワイルドストロベリーの育て方
小ぶりな葉と実がかわいらしい容姿でグランドカバーとしても人気
ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーは、食用のイチゴよりも一回り小ぶりな葉姿と果実がかわいらしく、ガーデニング素材として近年人気のある植物です。欧米では、縁起の良いハーブとされていて、ヨーロッパでは「Lucky&Love」、アメリカでは「Miracle」を呼ぶと言われています。
植物名:ワイルドストロベリー
学名:Fragaria vesca
和名:エゾヘビイチゴ
科目:バラ科
属名:イチゴ属
原産地:ヨーロッパ南部、アジア
花言葉:尊重と愛情、清浄、無邪気
特徴
ワイルドストロベリーは、16世紀に大粒のオランダイチゴが普及するまでヨーロッパで栽培されていた品種です。なので私たちがよく食用とするオランダイチゴ種よりも一回り小さくしたようなかわいらしい草姿が特徴で、現在ではガーデニング素材としてグラウンドカバープランツとしても使われます。果実はフルーティな香りを持ち、昔より食用や薬用に利用されています。葉と根はハーブティーにもなります。
欧米では、縁起の良いハーブとされていて、ヨーロッパでは「Lucky&Love」、アメリカでは「Miracle」を呼ぶと言われています。
草丈は15~30㎝ほど、根出葉(地上茎の基部につく葉)は細長いですが、小葉は3枚で深い葉脈と縁にギザギザの切れ込みがあり秋に紅葉します。花は、長く伸びた花茎の先に、中心が黄色く白い小さな花を咲かせます。
環境
ワイルドストロベリーはその名からわかるとおり、イチゴの野生種なので性質はいたって丈夫です。日当たりと水はけがよければ、あまり場所も選ばずに育ちます。
北海道で帰化して野生化しているほどで、耐寒性も強い植物です。ですが、真夏の暑さと直射による乾燥にはやや弱いため、鉢植えの場合は、夏の間は半日蔭で管理するとよいでしょう。地植えの場合、遮光ネットなどを活用して対策するとよいでしょう。
また、連作を嫌う性質で、同じ場所に植え続けていると、株が小さくなって実つきも悪くなります。子株を取って株を更新するとともに、場所を変えたり、コンテナの土を変えたりするようにします。
水やり
ワイルドストロベリーは、生育に十分な水分を必要とします。水やりを忘れて水切れを起こすと、葉が枯れてきてしまいますので、用土が乾き始めたらたっぷりと水を与えるように管理しましょう。
地植えの場合は、根付いてからの水やりは基本的に必要ありません。乾燥時期が続くようなら様子をみて水やりをするとよいでしょう。
また、果実は水に濡れると腐りやすくなります。実が付いてる時の水やりはなるべく実に水がかからないように注意しましょう。
肥料
土壌をえらびません。やせ地でもよく育ちます。むしろ肥料分、特にチッソ分の多い土地では葉が大きく茂りすぎて、かえって見栄えが悪くなることもあります。地植えの場合は肥料をほとんど必要としません。鉢植えの場合は、春と秋の時期に月1回を目安に緩効性肥料を置き肥するとよいでしょう。葉の色が薄緑になってきたら栄養が足りないサインです。
土
あまり土壌を選びませんが、水はけと水もちのよい砂質壌土を好みます。一般の草花向け培養土でも大丈夫です。
配合土の場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合がおすすめ。
剪定・管理
基本的に病気の元となる枯れた葉は見つけ次第取り除きましょう。加えて除草やマルチングを行うとよいでしょう。8月ごろ、ランナーを伸ばしてその先に子株ができます。コンパクトにする場合は定期的にランナーを剪定します。刈り取った子株は株の更新に利用したり、別の場所に植えて増やすことができます。
果実の収穫が終わった花茎はつけ根から切り取りましょう。