お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ユキヤナギの育て方
春に柳のような枝に雪のような白い花をたくさんつける姿が魅力
ユキヤナギ
ユキヤナギは日本、中国に分布する落葉性の低木です。枝を柳のように垂れるように伸ばし、春の開花時期には、枝を覆うようにたくさんの小さな白い花を咲かせる姿が見事で目をひきます。その姿が、柳の枝に降り積もった雪のようにみえることから、「雪柳」と名付けられました。
植物名:ユキヤナギ
学名:Spiraea thunbergii
英名:Thunberg’s meadowsweet
和名:雪柳
科目:バラ科
属名:シモツケ属
原産地:中国
花言葉:愛らしさ、気まま、殊勝
特徴
ユキヤナギは中国原産のバラ科シモツケ属の落葉性の低木です。
樹高は1~2mほどで、地面と接する根元からたくさんの枝を伸ばし、先が柳の枝のようにしだれます。葉は小さく、枝に互い違いに生えています。花も小さく直径0.7~1cmほどの小花です。それが開花時期の春を迎えると、枝垂れた枝先の長い穂に、たくさん咲かせる姿がひときわ目を引きます。白い多数の花が、雪をかぶったように見えることから「雪柳」の名がつけられました。性質も強健で、生育が非常に旺盛なので、庭木としてだけではなく、公園などでも利用されます。切り花としても流通しています。以前は、花の色は白だけでしたが、近年はピンク系の新しい品種も増えてきました。
環境
基本的に性質が強健で生育も旺盛なので、環境と土壌をあまり選びません。ですが花付きをよくするためには、日なたに植えたほうがたくさん咲き、見ごたえよく育ちます。生育が旺盛で枝を密に伸ばします。病害虫を防ぐために定期的な剪定と共に風通しの良い場所を選ぶとよいでしょう。
大きくなるので鉢植えでは栽培しません。
水やり
植え付けてから2週間ほど、根つくまでは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。根ついた後は自然降雨で大丈夫です。
真夏の乾燥時期が続く場合は様子をみて水やりをしてあげましょう。その際、水やりのタイミングは朝か夕方に行います。
肥料
1~2月頃に寒肥として、緩効性化成肥料を施します。その後、開花が終わった5月ごろにお礼肥として同様に緩効性化成肥料を施します。
油かす7:骨粉3の割合の有機肥料を根元に施してもよいでしょう。
土
株元から枝がふえて、1m近くまで大きくなるため鉢植えは向きません。地植え栽培が基本です。
ユキヤナギは痩せた土でも育ちますが、水はけが良く有機質の土を好むので植え付け前に腐葉土や堆肥を混ぜておくとよく育ちます。
土壌の水はけ悪いときは、川砂などを混ぜて土壌改良をしましょう。
剪定
剪定の最適期は花後の5月ごろになります。秋になると翌年の花芽が分化するのでそのあとに剪定すると花芽を切ってしまい、翌年の開花が望めませんので必ずそれまでに行いましょう。
剪定方法は、生育が旺盛で地際からたくさんの枝を生やすので、枝同士が密になりがちです。風通しをよくして病害虫を防ぐためにも、地際から枯れ枝や細い枝などを切る刈り込み剪定を行います。枝先で剪定すると、魅力のひとつである、しだれる枝に咲くユキヤナギの花がみられませんので、美しい樹形に仕立てるには不要な枝は根本から切るようにしましょう。
また、株の若返りを計るために2~3年に一度は地際ですべての枝を刈込むとよいでしょう。花後に刈り込めば、翌年の夏までには枝が伸びて花を咲かせます。