お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ラカンマキの育て方
イヌマキに比べコンパクトなマキ科の常緑性高木
ラカンマキ
ラカンマキはイヌマキというマキ科マキ属の変種です。イヌマキに比べて小型なのが特徴で、葉の大きさもイヌマキの半分程度です。庭木の他、防風林として植栽されています。大きくなっても5m程度とコンパクトで、葉も密に茂るため、庭木としてはラカンマキの方がよく利用されています。
植物名:ラカンマキ
学名:Podocarpus macrophyllus var. maki
英名:Podocarpus macrophyllus var. maki
和名:羅漢槙
科目:マキ科
属名:マキ属
原産地:中国
花言葉:慈愛、色褪せぬ恋
特徴
ラカンマキは、日本、中国に分布するイヌマキの変種で、マキ科マキ属の常緑性高木です。革質の葉が美しい針葉樹ですが、イヌマキに比べて小型なのが特徴で、葉の大きさもイヌマキの半分程度です。成長がおそい分手入れが楽なことが利点です。
日本では本州~沖縄まで分布しており、庭木や生垣として利用されています。5~6月頃になると、雄株には円柱状の花が、雌株には葉の根元に白く丸い花が咲きます。実の形が、袈裟をまとった僧侶(羅漢)に見えるとして、ラカンマキと名付けられました。実の部分は有毒なので誤って口に入れないようにしましょう。
環境
ラカンマキは東北以北では寒さに耐えられず地植えに向きません。それ以外の温暖な地域ならば地植えにすることが出来ます。鉢植えでも問題なく育ちます。その場合、耐陰性もある程度あるので室内の日光が入る場所なら問題ありません。 ただし、エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうので、直接当たらないようにしましょう。
地植えの場合は、特に小さい苗のうちは真夏の直射日光に弱いために、半日蔭で管理するとよいでしょう。
水やり
ラカンマキは気温によって休眠と生長期に分かれます。それぞれで水やりのタイミングを変えてあげましょう。
主に春~秋の気温が10℃以上の場合は生長期にあたるので土の表面が乾いてたらたっぷりと水やりをしましょう。
主に冬の10℃を下回る時期は休眠しますので水やりをしても吸水が緩慢になります。土が乾いてから3日後を目安に水やりをしましょう。真冬は、乾燥気味に管理することで樹液の濃度を高めることで耐寒性も上がります。
もし葉が落ちてくるようなら水切れのサインですので、そのような場合は水やりを必要とします。
また、水やりとは別に葉水をしてあげると、乾燥を防ぎ、病害虫の予防効果も期待できておすすめです。
肥料
基本的に肥料は無くて大丈夫です。もし与える場合は、春~秋の生長期に緩効性の置き肥を与えるか、10日に1回程度のペースで液体肥料を与えてもよいでしょう。
株を強く育てる目的で2月頃に寒肥として緩効性の化成肥料を与えましょう。有機肥料はコバエが発生しやすくなるので、おすすめではありません。
土
ラカンマキは水はけの悪い土だと根腐れを起こしてしまう可能性があります。なるべく水はけの良い土で育てましょう。
地植えの場合、植え付け前に腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきましょう。
配合土の場合は、市販の培養土5:赤土玉3:鹿沼土2の割合がおすすめです。
また、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぎます。
剪定
定期的な剪定が必要です。適期は、夏と冬を避けた、4~6月か9~10月になります。
込み合ってる枝や古い枝を切って風通しをよくしましょう。その際、切れ味のよいハサミを使用することをおすすめします。