お庭づくりの豆知識や、日々のこと
ヒドノフィツムの育て方
丸い塊根をもつ、希少な熱帯植物
ヒドノフィツム
植物名:ヒドノフィツム
学名:Hydnophytumformicarum
別名:蟻の巣玉
科目:アカネ科
属名:ヒドノフィツム属
原産地:マレーシア
特徴
ヒドノフィツムは別名蟻の巣玉という名前でしられています。マレーシアの熱帯雨林が原産の、高温多湿の環境を好む植物です。湿地に生える大きな木の幹や根、岩の裂け目などに着生する着生植物です。
蟻と共生する特徴があります。原産地では塊茎の中は細かい穴が空き迷路状になっていて、その中に蟻を住まわせて、蟻の食べ残しやふんを栄養として生長します。
しかし、観葉植物として育てる場合はきちんと栄養を外部から与えることができるので、蟻を住まわせる必要はありません。
環境
もともと熱帯雨林で着生して生きる植物です。暑さに強く、寒さに弱い性質です。直射日光は避け、明るい日陰で育ててください。春から秋の暖かい時期でも、最低気温は15℃までで管理します。秋から冬にかけては室内での管理が必須です。15℃以上をいキープできる環境が理想的です。
水やり
ヒドノフィツムは湿地の着生植物ですが、ある程度丈夫な性質を持ちます。鉢植えの場合、春から秋は成長が旺盛になる時期なので、土の表面が乾いたら、たっぷりと水をあげましょう。
秋から冬にかけては休眠期に入ります。水は控えめにし、土が中まで完全に乾いてからあげるようにします。断水気味に管理することによって樹液の濃度が増し、越冬しやすくなります。
肥料
通常の観葉植物と同様に春から秋の成長期に規定通り薄めた液体肥料をあげましょう。ですが多肥にすることは避けます。株が弱っている時や寒い時期にあげることは、肥料負けを起こす可能性があるので避けましょう。
土
着生植物のため、根がとても繊細です。硬くなりすぎた用土や、養分の多い土は不向きです。ピートモスをたっぷりと混ぜた、水はけの良い柔らかい土が理想的です。
ある程度成熟した株ならば、水苔を含ませへご板などに着生させて育てることも可能です。
管理
直射日光は苦手ですが、光が足りないと落葉してしまいます。
気温15℃以上をキープできる風通しのよい明るい室内で管理するのがおすすめです。
春から秋にかけては、成長期なので室内の明るい場所で定期的に水やりをして管理します。
また、秋から冬の休眠期は地下部分を守るために葉を落とす習性があります。乾燥がつづいた場合は葉が茶色くなります。
冬は特に温度が一定に保てる簡易温室などがあると便利です。
冬場の休眠期は、水やりはかなり控えめにします。目に見える成長も止まるので新芽は出ません。