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雲南地湧金蓮(ウンナンチユウキンレン)の育て方
花が咲くと約300日ほど開花期間が楽しめるのが特徴、流通の少ない珍しい観葉植物
雲南地湧金蓮(ウンナンチユウキンレン)
植物名:雲南地湧金蓮(ウンナンチユウキンレン)
学名:Musella lasiocarpa
別名:チャイニーズイエローバナナ
科目:バショウ科
属名:ムセラ属
原産地:中国雲南地方
特徴
雲南地湧金蓮(ウンナンチユウキンレン)は中国雲南省が原産のバショウ科の植物です。地面から湧いてきた黄金の蓮、という意味からこの名前がつきました。花部分の大きさは約30㎝、見た目は黄色のハスの花のようです。ですが、黄色の花びらのように見えるのは実は苞(ホウ)と呼ばれる花弁状の葉にあたります。実際の花は苞と苞の間に小さく細長い筒状についてる部分にあたります。花が咲く時期はまちまちですが、一度咲くと開花期間が長く、約300日間咲くと言われています。
非常に珍しい花で、この花が広まったのは、1999年の中国・昆明で開催された「世界園芸博」からといわれています。日本で知れ渡った機会は、1990年の「大阪花博」で、この時の目玉植物として展示されたことで日本でも栽培が普及したといわれています。
苞(ホウ)の中で咲く花
環境
耐寒性がかなり強く、凍結しない環境下であれば越冬します。そのせいか「耐寒バナナ」の名前で流通している場合があります。でもバナナ属ではなく近縁のムセラ属になります。
真冬は、葉が完全に無くなって、枯れたように見えますが、暖かくなるとまた新しい葉が出てきます。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりあげてください。できれば朝の時間帯がよいでしょう。
特に夏場の日差しの強い時期は、朝と夕に2回水やりをして、太陽に良く当てるとよく育ちます。
根茎が大きく太くならないと花が咲きません。
肥料
植え付けて最初のうちは肥料は与えません。
しばらくしてから5~10月ごろに、緩効性肥料を月1回のペースで与えるといいでしょう。
3年から5年が良い花が咲く目安です。
土
鉢植えの場合、市販の「花・野菜の土」でかまいません。鉢底に中粒軽石を入れてから植え替えましょう。
地植えをする場合は関東以西の真冬凍結しない地域なら大丈夫です。
管理
明るい場所を好みますので、日当たりの良い場所で育てましょう。関東以西の暖かい地方でしたら屋外管理も可能です。
屋内管理の場合はハダニやアブラムシの発生に注意します。こまめに霧吹き等で葉水してあげるのが一番の予防法になります。
花がない時期でも明るい緑の葉が美しいので観葉植物として楽しめます。
一度花が一度咲くと、開花期間がながく約300日ほど観賞できますが、その株は翌年には枯れてしまいます。脇から子株が生えてくるので世代交代して子株を育てると、また3~5年後には根茎が十分育ち、花をつけます。