お庭づくりの豆知識や、日々のこと
「冬剪定」ってどうすればいいの?ポイントをプロ解説します!
こんにちは!
GOOD2 GARDENです。
今回は、冬のガーデニング特集「冬剪定」のお話。
冬のお庭の植木の多くは枝だけになっていたりします。冬らしい風景で一見、何もする必要はなさそうですがこの時期に行う作業の一つに「冬季剪定」があります。
すべての庭木が当てはまるわけではありませんが多くの場合は、成長期で伸びすぎた枝や葉を整える目的で行う夏季剪定と、春の成長期を迎える前に不要な枝や葉を取り除く作業が目的で行う冬季剪定、この2つの時期に行う剪定が基本になります。
解説!冬季剪定
冬季剪定は秋までの間に大きく成長して樹形が崩れた庭木を剪定で整えてあげる役割と春から迎える成長期にジャマになる枝や葉を取り除いてスッキリさせるために必要な作業です。
最適期は、庭木が休眠している、葉がすべて落ちて枝の状態がわかりやすい12月~2月の間。適切に剪定して春に備えてあげましょう。
冬季剪定の目的をまとめると
「庭木が活動を開始する春に備えて、不要な枝や葉を減らしてあげて、成長に余計な負担を無くしてあげるため」
なのですね。
ですが、
すべての庭木が冬季剪定向きかと言ったら実際はそうではありません。種類によって最適期が異なるものがあるのでご自身のお庭の剪定をする場合は事前に確認してから行ってくださいね。
基本的には、
落葉広葉樹と常緑樹の一部は大幅にカットする基本剪定となります。また、冬でも葉が残るツバキ・サツキなどの常緑広葉樹は伸びた枝などを切るだけの軽剪定にとどめます。
また、新芽が育つのが5月ごろになる庭木の種類もあります。その場合は、冬季剪定でも3~4月に行っても大丈夫です。
冬季剪定向けの主な庭木
- モミジ
- アオキ
- サルスベリ
- キンモクセイ
- アオダモ
- アオハダ
- ヤマボウシ
- ハナミズキ
- カシ
- コニファー類(ゴールドクレスト)
- ハギ
- ウメ
- ムクゲ
- シマトネリコ
など
冬季剪定に気を付けなくてはならない庭木
冬につぼみを付ける木:ツバキ、サツキ、ミモザ など
冬季剪定する場合は、誤って蕾も一緒に切り落とさないよう注意して行う必要があります。
アジサイ
アジサイは夏に花が咲き終わった後に花芽をつけるため、冬の時期には枝に花芽が形成されている状態です。また、その年に伸びた枝には花芽をつけず、昨年伸びた枝に花芽を付ける性質がありますので、アジサイを冬季剪定する際には切る枝を注意深く選別する必要があります。
ですが、アナベルなどの西洋アジサイはこの限りではありません。春先に花芽を形成しますので、樹形を整える基本剪定でも大丈夫です。
※アジサイ冬季剪定はその違いを知っておくことがポイントになります。
その他にも
つげ、レッドロビン、クスノキ、シイ、サザンカ、ジンチョウゲ
などの庭木は軽剪定にとどめておくのがおすすめです。
冬季剪定のポイント
実際に冬季剪定をご自身で行う、という方のために。
剪定すべき枝、不要枝(ふようし)を見極めるのがポイント
だと言えます。初めての方でもわかりやすく解説すると、図のような感じになります。
不要枝
徒長枝:枝の途中からぐーんと伸びた枝。徒長枝には栄養分が含まれているため根元で切るよりは3分の1程度のところで切詰めるのが理想。
立ち枝:枝から上方向に立ちあがった枝。
逆さ枝:幹の方に向かって伸びている枝。
ふところ枝:幹に近い部分で伸びている枝。そのまま成長すると込み合ってくるのでカットします。
平行枝:同じ大きさの枝が同方向に伸びている。
ひこばえ:根株から立ち上がっている枝。養分がとられるのでカットします。
からみ枝:他の枝にからむように伸びている枝。
下がり枝:下に向かって伸びている枝。
初めのうちは見極めは難しいですが、木をいろんな方向から眺めたりしながら作業するとよいですよ。
もしそれでも判別できない場合は、無理に切らずに様子を見るのもひとつです。
こんな剪定はNG
枝の真ん中、中途半端な部分でカットする
中途半端な位置でカットしてしまうと、葉も生えず、見た目の悪い枝になってしまいます。
先端以外の途中の枝をすべてカットしてしまう
途中の枝をおとしすぎると先端部分にしか葉や花をつけず、バランスの悪い樹形になってしまいます。
カットしたけど枝の根本が少し残っている
剪定は枝ギリギリでカットするのが基本です。根本が少し残っている状態だと、そこから腐ったり、病害虫の原因になりますので、カットする際にはしっかりと根本から剪定しましょう。
こんな場合はやっぱりプロにおまかせ
高すぎる木の剪定
高いハシゴがないと届かないくらいの大きさの庭木だと、木に登って作業するだけでも危険が伴います。安全のためにもプロに任せたほうが安心ですね。
マツなど仕立てされている木
玉仕立てや玉散らしなど、仕立てされている木の剪定には技術が必要です。プロに任せることをおすすめします。
処分する枝が大量に出る場合
庭木が多い場合、剪定範囲が広い場合などは作業する時間や労力だけでなく、その後に出る枝葉の処分も大変になります。自治体によって枝を処分するルールがあり、小さく切り揃えないといけなかったり、紐で縛るなどの決まりごとがあります。その点プロに任せれば枝の処分はもちろん後片付けまでしてくれますのでその後の心配はいりません。
まとめ
いかがでしょうか。今回は冬に行う庭仕事のひとつ、冬剪定をプロの目線から解説させていただきました。
ご参考になれば幸いです。
ご自身でされる場合、剪定ばさみは必ず切れ味のよいものを使ってくださいね。仕上がりがまったく違ってきますし、私達プロはそんな道具にもこだわっています。
もしやってみてやっぱり冬季剪定が難しいなと感じた場合は私達プロにお任せするのも全然ありです。
お気軽にお問い合わせください。